パッカー車を運転するコツは?バック・走行時のテクニックを解説

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パッカー車の運転には、普通自動車と異なるコツが必要です。また、パッカー車だけでなく、トラック全般を運転する際、共通する運転のコツもあります。 本記事では、パッカー車を運転する際の押さえておくべきコツを、バックと走行時に分けて解説しますので参考にしてください。

パッカー車とはどんな車なのか?

そもそもパッカー車と聞いて、すぐにどのような車両なのか想像できないかもしれません。パッカー車を運転するコツの前に、本章ではまず、パッカー車がどのような車なのか、また運転にはどんな免許が必要なのか解説します。

パッカー車とはいわゆる「ゴミ収集車」のこと

実は、パッカー車とは「ゴミ収集車」のことです。ゴミ収集車は他にも、パッカー車と塵芥車(じんかいしゃ)といった呼ばれています。パッカー車が業界内での専門用語であることに対して、ゴミ収集車とは一般的な呼び名です。 そして、塵芥車は国土交通省が使うパッカー車の正式名称ということです。つまり、全て同じ車両を指す言葉であるため、ゴミ収集車とパッカー車、塵芥車は3つとも、同じ役割を担います。

パッカー車の運転に必要な資格

パッカー車は誰でも運転できる車ではありません。パッカー車は、車両のサイズに応じた免許を取得しなければ、運転することは不可能です。 パッカー車のサイズは「2トン」「4トン」「それ以上」の3種類に分類されます。それぞれのパッカー車を運転するため、必要となる免許の種類は以下のとおりです。

サイズ 必要な免許
2トン車 準中型免許
4トン車 中型免許
それ以上 大型免許

しかし、平成19年6月1日までに、普通自動車の免許を取得している方は、2トン車と4トン車の両方を運転できます。6月2日以降に普通自動車免許を取得している場合は、2トン車のみ運転することができます。 平成29年3月12日以降に普通免許を取得した方は、上記の表にしたがって免許を取得することでパッカー車を運転できます。

パッカー車でバックするときのコツ

パッカー車は通常の自動車よりも大きいため、その運転には、相応の技術やコツが必要です。特にバックは、通常の自動車でも苦手としている方が多く、パッカー車を運転するときにもコツが必要となります。 本章ではパッカー車でバックをする際のコツを「アクセル」「目視」「誘導」の3つに分けて解説していくので、参考にしてください。

アクセルは最小限を心がける

パッカー車をバックさせるときには、アクセルは最小限に留めましょう。パッカー車に限らず、多くのトラックをバックさせる際は、アクセルの踏み加減は注意が必要なポイントです。 できる限りアクセルを踏まずに、半クラッチで繋がる感覚を身につけましょう。この感覚を掴むことで、急発進などによる事故を防げるでしょう。

目視による確認を欠かさない

パッカー車のように車体の大きい車をバックさせるときには、慎重に慎重を重ねましょう。はっきり確認できていないにもかかわらず「行けそう」と、判断してしまうことだけは避けるべきです。 必要であれば一度シートベルトを外し、ドアを開けるもしくは、車から降りてしっかりと目視で確認してください。くれぐれも感覚に頼って、確認を怠らないようにしましょう。

誘導してもらうと安心

心配な方は、誰かに誘導してもらうことも手段です。パッカー車には基本的に、数名が乗車しています。同乗者に誘導してもらうことで、より安全にパッカー車をバックさせられるでしょう。

パッカー車で走行するときのコツ

パッカー車はバックだけでなく、通常の走行時にもコツが必要です。普通自動車と同じ感覚で運転してしまっては、大きな事故を引き起こす可能性があります。 本章で紹介する「走行時のコツ」は、後輪の位置や左ミラー、目印を決めておくといった3点です。「免許を取得したものの、まだあまり自信がない」という方は、ぜひ参考にしてください。

後輪を白線に合わせる

カーブ時に多い事故は、内輪差によって生じる「巻き込み」です。しかし、それを回避するあまり、大回りの運転をすることは、また別の事故を招くことになりかねません。 巻き込み事故を回避し且つ、大回りをしないためには、後輪に注目してください。サイドミラーは、常に後輪が見える位置に調節しましょう。そして左カーブ時には、白線に後輪を揃えるようにしてください。

左ミラーに注意

内輪差からの巻き込みを回避するためには、常に左ミラーをチェックするクセをつけましょう。運転手と反対側にあるため確認しづらいですが、全長が長いことや幅が広いこと、死角が多いことを考えると、やはり左ミラーの確認が必須です。日頃から細かく左ミラーをチェックしておくことで、巻き込み事故を抑制できるでしょう。

目印を決めておくとよい

パッカー車がゴミを収集して回る際、ゴミが置かれている場所は大体決まっています。そのため、停車位置を事前に決めておくことで、走行からの停車がスムーズにおこなえるでしょう。 一度停車してスムーズだった位置は、目印などを見つけて覚えておくと便利です。そして、次回からも同じ位置に停車することで、発進と停止がスムーズなだけでなく、時間の節約にもなります。

全てのトラックに共通する運転のコツ

パッカー車といえども、運転はトラックと同様です。つまり、運転に関するコツの多くは、トラック全般に共通するものだということです。 本章では、トラック全般に共通するコツとして「内輪差に注意する」「死角に気をつける」「横風に警戒する」の3点について解説します。3つを押さえたうえで、気を抜かず安全運転を心がけましょう。

内輪差に注意しよう

いずれのトラックも、その車体は全長が長く、幅広いです。そのためカーブの際、どうしても内輪差が生じてしまいます。 特に中型以上のトラックになると、この内輪差が大きくなるため、結果として巻き込み事故を引き起こしてしまう可能性が高くなります。ハンドルを切るタイミングを調節することで、緩和できるため注意しましょう。

死角に気をつけよう

通常の自動車でも死角は生じます。トラックとなれば、その死角も広範囲となるでしょう。運転席からは死角だらけであることを、よく理解しておかなければなりません。 補助ミラーを利用することで、ある程度死角を減らすことはできます。しかしながら、完全なものではないため、普段から「死角が多い乗り物だ」と意識することが重要です。

横風の影響に注意しよう

トラックのサイズが大きくなればなるほど、横風による影響を受けます。特に高速道路を走行するときには、横風の影響を直に受けてしまうため注意しましょう。 走行時に横風を強く受けることで、トラック1台分も横にぶれるケースも珍しくありません。強風時にはくれぐれも、スピードを控えた運転をしなければなりません。

パッカー車の運転手の給料・やりがいは?

これからパッカー車の運転手になろうと考えている方は、運転のコツと同様に、その仕事の給料ややりがいも気になる点でしょう。パッカー車の運転手は、平均月給が20〜40万円ほどです。 また、パッカー車の運転手は、人々の生活に欠かせない社会貢献度の高い職業といえます。仕事内容そのものに、やりがいを感じている方も多くいることでしょう。

運転のコツを知って、パッカー車を走らせよう

パッカー車を運転する際のコツについて、バックと走行時とに分けて解説しました。アクセルを最小限にし、目視によって安全確認をおこなうことが、パッカー車でバックする際のコツです。 また走行時には、左ミラーに注目したうえで、カーブ時の内輪差に注意しましょう。そして、全てのトラックに共通する「死角」や「横風の影響」にも気をつけたうえで、安全運転を心がけてください。

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