トラッカーズ通信

会社の信用問題になりかねない、自社ドライバーの「メディアリテラシー」

「メディアリテラシー」とは


最近の講演会でよく話すテーマに「社員教育」があります。ポイ捨てやトイレ問題についてももちろんお話するんですが、これらにおいては、自社でもすでに社員に向けて気を付けるよう指導しているところが多いようです。

が、メディアの人間から見ると、それ以外に昨今特に憂慮すべきトラックドライバーの「悪マナー」があることに気付きます。

それが「メディアリテラシー」です。

続きを読む

運送業界の即戦力「ベテランドライバー」にこそ対策を!

事業用トラックの死亡事故「200人以下」の壁


事業用トラックによる死亡事故がなかなか減りません。

国土交通省は2017年、「事業用自動車総合安全プラン2020」の中で、事業用トラックによる交通事故死者数を200人以下、人身事故件数を12,500件以下、飲酒運転による事故件数をゼロとするよう目標を設定しました。

続きを読む

トラックドライバーの「トイレ問題」と企業がすべき「教育」とは

悪マナーの常連「トイレ問題」


トラックドライバーのマナー問題に触れる際、避けて通れないのは、「トイレ問題」。いわゆる「立ち小便」と「黄色いペットボトル」に対する問題です。トラッカーズ通信でも過去に少し言及したかと思います。

以前にお話している通り、「立ち小便・黄色いペットボトル=トラックドライバーの仕業」というわけではありません。乗用車のドライバーも人間なので生理現象は同じようにあり、我慢できず同じようなことをしている人もいるはずです。しかし、SNSでトラックドライバーの「証拠動画」が拡散されたり、車高の高いトラックでないと捨てられないところに放置されたりしているペットボトルを多く目撃するのも事実です。

続きを読む

橋本愛喜が本音で語るトラックドライバーのマナー問題

媒体によって「書き分け」をしているというフリーライターの橋本愛喜氏。それには「トラックドライバーの地位向上」という深い目的があるのだそうだ。今回はそんな同氏の思いと、トラックドライバーのマナー問題について語ってもらった。

媒体で「書き分け」る理由


いきなり個人的なお話で恐縮ですが、運送業界やトラックドライバーについて執筆する際、実は業界向けの媒体と業界外向けの媒体で「真逆」になることがあります。それは「当事者目線」です。

続きを読む

増加する異業種からトラックドライバーへの転職

新型コロナウイルスと運送業界

緊急事態宣言が一旦明けても尚、依然として我々の生活に様々な我慢や不自由を強いる新型コロナウイルスですが、ご存じの通り、運送業界にも甚大な影響が出ています。

その「影響」の出方は実に様々で、ラストワンマイルの輸送を担う宅配業はまさに「激忙」。ヤマト運輸によると、今年4月の宅配便の数は、去年の同じ月と比べて13%以上増え過去最多に。これに伴い同社は先日、配送ドライバーなどの従業員約22万人に1人当たり最大5万円の見舞金(総額70億円)を支給しました。

また、食品や日用品など、生活インフラに関わる商品を輸送するトラックドライバーたちも、普段以上の物量に疲弊しています。一般社団法人全国スーパーマーケット協会が発表した2020年3月期の販売統計調査(速報値)によると、スーパーマーケットの総売上高は前年同月比の8.8%増。日々スーパーに生活必需品を降ろすトラックドライバーたちからは、「もう勘弁してくれ。毎日、毎日、盆暮れ並みの物量」という嘆きの他、「最近の物量の多さと連続する雨のせいでもういっそコロナになって休んだが楽なんじゃないかと思うようになってきた」といった声すら聞こえてきました。

続きを読む

コロナ禍から垣間見えるトラックドライバーのマナー教育の重要性

「シャワー難民」が続出

ご存じの通り、コロナ禍で生じた物量の増減によって物流・運送業界は混乱を極めました。
中でも現場のトラックドライバーには、精神的苦痛・死活問題とも言うべき出来事が4月から立て続けに起きており、「体力面だけでなく精神面でも疲弊している」という声が私のところにも毎日のように届いている状況です。

続きを読む

トラックドライバーたちに聞いた!「運送業界におけるコロナの影響」

トイレットペーパーがしばらくなかった大きな理由

2月、突如として売店からトイレットペーパーが姿を消しました。
当時報道された通り、その直前に広く拡散された「マスクはトイレットペーパーからできている」や「トイレットペーパーは中国から輸入されており今後買えなくなる」といった情報は全くのデマで、それらの情報が流れた後にも、倉庫や製造工場には多くの在庫や原料の古紙が潤沢にありました。

それでもトイレットペーパーがしばらくなかった大きな理由の1つには、他でもない「配送」が追い付かなかったという事情があります。

ご存知の通り、日本の貨物輸送の9割以上を担うのはトラック。
しかし、定期便として輸送ルートがあらかじめ決められていること、そして何よりトラックドライバーの慢性的な人手不足により、こうしたデマ情報はトラック物流業界にとって大きな混乱を招く原因になります。

続きを読む

「送料無料」で垣間見える世間の運送軽視

クローズアップされた「送料無料」

高齢化やネット社会、そして最近では新型コロナウイルスの蔓延によってその需要がますます高まる国内のネット通販(EC)。

そんな中で昨今話題となったのが、大手ECサイト「楽天市場」の“一連の騒動”です。

続きを読む

高速道路120km/h化は広めるべきでない!?3つの理由 | トラッカーズマガジン

2017年の年末から試験的に最高速度が110km/hとされていた高速道路の一部区間が、今年3月1日から日本の道路としては史上最高速度となる120km/hに引き上げられた。

対象の区間は、新東名高速道路の「新静岡IC―森掛川IC」間の約50kmと、東北自動車道の「花巻南IC―盛岡南IC」間の約27.5km。前段階として試験的に110km/hまで引き上げた際、安全上問題がないとされたことで、今回の120km/hに至った。

今回の「120km/h化」の最大の目的は、「『実勢速度』と『規制速度』とのギャップの解消」にある。また、この引き上げにより「煽り運転の減少」も巷では期待されている。

実勢速度とは「実際に出されている速度」のこと。事実、制限速度が100km/hとなっている高速道路の多くの地点では、今回の120km/h化の前からこの実勢速度が120km/h前後あり、そこに20km/hもの速度差が生じている。

そのため、今回の高速道路一部区間の120km/h化を受け、「対象区間を拡大してほしい」という声が、全国各地のドライバーから聞こえてくる。中には、速度制限が無制限の区間があるドイツの高速道路「アウトバーン」を引き合いに出し、「日本は世界的に見ても“遅い”」と嘆く声も多い。

しかし、「外国がこうだから日本も」という考えはちょっと違う。現在の日本の道路環境には、安易に制限速度を引き上げるべきではない大きな3つの理由があるからだ。

続きを読む