ユンボの免許や資格取得に必要な費用を解説!金額を抑える条件とは

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ユンボを操縦するには、運転免許の取得費用および資格の取得費用が発生します。大型特殊免許や普通免許を持っていれば、資格の取得費用を抑えられる場合も。運転免許および操縦資格に関して、それぞれの種類における具体的な費用を解説します。

ユンボの運転に必要な免許と資格の種類

ユンボを操縦するためには運転免許の他に、専用資格の取得が求められます。ユンボ用の資格とは「小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育」と「車両系建設機械運転技能講習」の2つ。操縦するユンボの総重量次第で、どちらの資格が必要か異なります。 ここではユンボの運転に必要となる免許の種類や資格の取得方法などを解説します。

運転免許

公道でユンボを運転するためには、車両の総重量に応じた運転免許が必要です。普通免許は車両の総重量が3.5トン未満の場合、準中型免許は3.5トン以上7.5トン未満、中型免許は7.5トン以上11トン未満、大型自動車免許は11トン以上が該当します。準中型免許は2017年に新設された免許です。 ユンボの大きさはt(トン)以外に、コンマで表す場合があります。例えば、コンマ1は3トンクラス、コンマ2は5トンクラス、コンマ2.5は7トンクラスというように対応しています。

車両総重量が3トン未満:小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育

「小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育」は、ユンボの総重量が3トン未満の場合に取得が必要です。 労働安全衛生法に基づく規定で、掘削用の機械を運転する業務に労働者を従事させる際は、安全または衛生に関する特別教育を施す必要があると定められています。 取得方法はユンボメーカー運営の教習所において、学科および実技講習を受講することです。試験は実施されず、講義を受けただけで修了証を取得可能であることが特徴といえます。講習に要する期間は、学科試験が7時間、実技試験が6時間の計13時間です。

車両総重量が3トン以上:車両系建設機械運転技能講習

操縦するユンボの総重量が3トン以上の場合は「車両系建設機械運転技能講習」を受講する必要があります。小型車両の特別教育と同様、学科や実技の講習を受けます。加えてこちらは、講習後の試験に合格しなくては修了証を取得できません。 試験というと合格できるか不安を抱く人がいるかもしれません。しかし、試験の合格率は100%に近いため、深刻に悩まなくても大丈夫でしょう。 受講に要する期間は現在保有している資格や業務経験によって異なり、最大で学科13時間と実技25時間の計38時間です。

免許取得にかかる費用の目安

ここではユンボで公道を運転する際に必要な運転免許の種類ごとに、取得に要する費用をまとめました。この章では具体的な金額の相場を紹介していますが、実際の費用は教習所やプランによって変わるため、あくまでも参考程度にご覧ください。 一般的な傾向としては車両が大型化する程、取得に要する費用も高額になる傾向があります。中型免許・大型免許・大型特殊免許という3種類の取得費用について紹介します。

中型免許の場合

中型免許に要する費用はマニュアルの場合が約17万〜24万円、オートマ限定では約21万〜27万円です。技能講習の時間が多い分、オートマ限定の方が高い傾向があります。 マニュアルの場合、1時間の学科講習および15時間の技能講習が必須です。オートマ限定では、学科の時間は変わりませんが、技能講習に要する時間が19時間に増えます。 合宿免許を利用する際の相場は、マニュアルが約17万〜25万円、オートマ限定の場合は約19万〜31万円です。

大型免許の場合

大型免許の取得に要する費用の相場は、普通自動車免許を保有している場合には約35万円です。一方で中型自動車免許を保有している人は約20万〜25万円と考えられます。 中型免許の方が安くなるのは、免許取得に要する期間が短縮化されるためです。普通免許を取得しているだけでは、通常は20〜40日程度の期間を要します。中型免許を取得していると学科が免除されるため、2週間程度で済みます。 ちなみに、一発試験の合格に要する費用は4万円程度が一般的です。

大型特殊免許の場合

大型特殊免許は、クレーンのような大型特殊車両を運転する際に必要となる免許です。大型特殊免許の取得に要する費用の目安は、普通免許を持っていない場合、約17万〜21万円です。普通免許を取得していると学科が免除されるため、約8万〜13万円で取得できます。 普通免許を持っていない人は22時間の学科講習に加え、12時間の技能講習を受ける必要があります。 大型特殊の一発試験にかかる費用は約6,100円です。大型免許より費用が抑えられるため、ハードルは低いといえるでしょう。

資格取得にかかる費用の目安

小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育と、車両系建設機械運転技能講習の取得にかかる費用について紹介します。どちらの場合でも、自動車免許を取得する場合と比べて、金額を抑えられる傾向があります。 それでも、決して安い金額だとは断言できません。取得費用が高額で支払うのが難しければ、助成金の利用を検討してもよいでしょう。 資格取得に要する費用を全額従業員に負担させるのは厳しいかもしれません。従業員の不満につながるため、労使折半でも良いので会社が負担するのが好ましいです。また車両系建設機械運転技能講習の取得費用は、保有免許の種類によって割引が効く場合があります。 ここでは、それぞれの資格取得に要する具体的な費用感、助成金の支給条件、割引対象となる免許の種類などを解説します。

小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育の場合

3トン未満の運転に必要な小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育の場合、約17,000円が相場です。後に紹介する車両系建設機械運転技能講習と比較して、大幅に費用が抑えられています。 ユンボの資格取得に要する費用は、人材開発支援助成金(建設労働者技能実習コース)の対象となる可能性があります。これは労働者の雇用改善やスキルの向上を目的に、特別教育や技能講習を受けさせた中小建設事業主や団体などに対して、経費や賃金を助成する制度。 対象となる事業主には、以下の条件があります。

  1. 従業員が300人以下、もしくは資本金や出資総額が3億円以下
  2. 雇用する労働者に対して有給で受講させること
  3. 建設事業の雇用保険料率を適用している事業主
  4. 選任の雇用管理責任者がいること

雇用保険料率は建設の事業、農林水産・清酒製造事業、一般の事業の3つにおいて、それぞれ保険料率が異なります。建設の事業や農林水産・清酒製造事業は、それ以外の事業と比べて事故が生じる危険が大きいため、保険料率も高く設定されています。 例えば、中小建設事業主(雇用保険被保険者数20人以下)の場合、支給対象経費の75%の助成を受けられます。管轄の労働局やハローワークに問い合わせて受給資格を確認した上で、早めに申し込みましょう。

車両系建設機械運転技能講習の場合

車両系建設機械運転技能講習の資格取得に要する費用は、おおよそ10万5,000円です。人によっては高額だと感じる可能性がある金額なので、安易な気持ちでは取得を決断できないでしょう。 取得に要する費用を全て従業員負担として扱うと、ドライバーは嫌がるかもしれません。そのため、資格取得費用を会社側で捻出する制度を設けられるとよいでしょう。従業員がユンボを運転できるようになると業務の幅が広がり、ひいては利益の増大につながります。 短期的なコストは大きくなりますが、長期的な費用まで考慮すれば、お得だといえます。全て会社負担にせず、従業員と折半する形でも問題ないので、制度の設計を検討しましょう。

保有免許次第で取得費用を安く抑えられる

車両系建設機械運転技能講習の資格取得には約10万5,000円必要とお伝えしましたが、この金額は38時間コースにおけるマックスの費用です。 大型特殊自動車免許を保有していたり、車両系建設機械の運転経験を6ヵ月以上有していたりする場合、費用を抑えられます。また大型、もしくは普通自動車運転免許を保有し、車両系建設機械の運転経験を3ヵ月以上持っている人も同様です。どちらの場合でも、4万円程度まで金額を抑えられます。

宿泊費や交通費、食費などが別途必要

ユンボの教習所はメーカーの工場とともに郊外へ設置されている場合が多いです。そのため、教習所へ通うためには宿泊施設の調達が必要なケースもあるかもしれません。遠方から出向く場合、教習所が提携しているビジネスホテルを利用できる場合があります。 もちろん、教習所に至るまでの交通費や期間中の食費も自ら負担しなくてはなりません。また、講習や試験中の昼食代も支払う必要があります。さらに教習所によっては、テキスト代や保険料の負担が生じることも。 事前に教習所のHPをじっくりとチェックして、受講者の負担が必要な項目と金額を確認しておきましょう

ユンボの免許や資格に関する疑問へ回答

「ユンボの免許や資格ってどこで取得できるの?」「自分が受験要件を満たしているか分からない」「業務で急遽ユンボの資格を取る必要があるけど、取得にはどの程度の期間を考えればよいのだろう?」 初めてユンボの免許や資格の取得を検討中なら、さまざまな不安や疑問が生じることでしょう。ここでは、免許や資格が取得可能な教習所、受験要件、取得に要する期間、無免許の罰則などについて解説しています。

免許や資格を取得できる教習所は?

埼玉県警のHPによると、普通免許と準中型免許は18歳以上、中型は20歳以上、大型は21歳以上から取得可能です。普通や準中型免許の場合、年齢要件を満たすだけでOKです。一方、中型や大型免許の場合、関連する運転免許の取得期間が問題になります。 また、ユンボに関する2つの資格の受験要件は、18歳以上であることです。年齢要件を満たせば、運搬や掘削に関する業務経験は求められません。つまり18歳以上であれば、小型のユンボを業務で使用できることになります。

免許や資格の受験要件は?

埼玉県警のHPによると、普通免許と準中型免許は18歳以上、中型は20歳以上、大型は21歳以上から取得可能です。普通や準中型免許の場合、年齢要件を満たすだけでOKです。一方、中型や大型免許の場合、関連する運転免許の取得期間が問題になります。 また、ユンボに関する2つの資格の受験要件は、18歳以上であることです。年齢要件を満たせば、運搬や掘削に関する業務経験は求められません。つまり18歳以上であれば、小型のユンボを業務で使用できることになります。

免許や資格取得にはどれくらい時間がかかる?

運転免許の取得にかかる期間は取得方法(通学か合宿か)によって大きく異なります。「小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育」は計13時間の講習を受けるだけなので、2日程度で資格を取得できます。 一方、「車両系建設機械運転技能講習」を最大で38時間の講習を受けた後に、修了試験を受ける必要があります。こちらは指定された日数において、連続6日間の講習を受けなくてはなりません。一般的には資格よりも免許の取得に要する期間の方が長いといえるでしょう。

無免許や無資格がバレた時の罰則は?

免許を持っていない状態でユンボを公道で走らせると道路交通法に違反し、3年以下の懲役、もしくは50万円以下の罰金に問われます。ドライバーだけでなく、車両の所有者も処罰を受ける可能性があります。 また、ユンボを操作する際は、免許証とともに資格の技能講習修了証も携帯しておきましょう。操縦資格なしでユンボを乗り回すのは労働安全衛生法で禁止されています。無資格運転が警察にばれると、責任者が逮捕される恐れもあります。

ユンボは資格より免許取得の費用の方が高い

何もない状態からユンボを業務で使用できる状態になるためには、車両の総重量に対応する免許を取った上で、ユンボ専用の資格を取得しなくてはなりません。 運転免許の取得費用と資格を取る費用を比べると、免許の方が高額になる傾向があります。運転免許の取得には最低でも10万円以上はかかると考えられますが、資格の場合、最大でも10万5,000円程度です。 またユンボの運転に必要な免許や資格の種類は、車両の重量によって異なります。詳細な取得費用を知りたければ、まずはどのくらいの重量のユンボを操縦するか決めた方がよいかもしれません。 教習所によって期間や費用に違いが生じるため、講習を受けに行く前に対象場所のホームページを熟読することもおすすめです。

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