オイルフィルターの詰まりによる症状は?定期的に交換しておこう!

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オイルフィルターは、エンジンオイル内の不要な汚れなどをろ過するものです。つまり、オイルフィルターの詰まりが生じると、オイルをきれいな状態に保てなくなります。本記事ではオイルフィルター詰まりの詳しい症状や予防法、交換方法などを解説します。

オイルフィルターってどんなもの?

自動車を走らせているうちに、エンジンオイルには部品同士の摩擦によって出た粉状の金属や、埃などといった汚れが混ざります。この汚れを放置していると、各部品が滑らかに稼働できず、さまざまな不具合が生じます。 これを防ぐために用いられているのが「オイルフィルター」です。本章では、オイルフィルターの詳しい役割や種類、交換が必要な時期などを解説します。

オイルフィルターの役割

オイルフィルターの役割は、オイルをろ過して清潔に保つことです。自転車などであれば、定期的に油をさしたりグリスを塗ったりすることで、チェーンを滑らかに動かします。自動車の場合はこの作業を、ポンプを用いて自動でおこなうことが一般的です。 一定量のオイルを循環させることで、常に部品を円滑に動かしているため、時間とともにオイル内にはさまざまな不純物(汚れ)が混ざります。オイルフィルターの役割は、この不純物を除去し、オイルを清潔に保つことです。

オイルフィルターの種類

オイルフィルターには「フルフロータイプ」「フルフロー+バイパス併用型」「コンビネーション型」という3種類があります。 ガソリン車のなかで、最も一般的に採用されているのが「フルフロータイプ」です。これはエンジンを稼働させる必要な油圧を確保し、摩擦によって生じる不純物をろ過するものです。 「フルフロー+バイパス併用型」は、ディーゼル車に使用されることの多いオイルフィルターです。バイパスを併用することで、フルフロータイプではろ過しきれない汚れを除去できます。 「コンビネーション型」もまた、ディーゼル車で広く使用されています。特徴は併用型と同様です。 しかし、2つのフィルターが必要な併用型に対し、コンビネーション型は同じ機能を1つのフィルターでまかなうことができます。省スペースでろ過できるため、近年増加傾向にある種類です。

オイルフィルターの交換時期

エアコンや掃除機など、自動車に関わらず「フィルター」と呼ばれるものの多くは、定期的に交換が必要です。 汚れや金属粉を除去するオイルフィルターには、時間とともに大量の不純物が溜まってしまいます。定期的にフィルターを交換しなければ、オイルをしっかりとろ過することができず、自動車の動作にも悪影響を及ぼすからです。 オイルフィルターの交換時期は、オイルを交換するタイミングでおこなうのが一般的ですが、オイル交換の都度おこなうのではなく、2回に1回くらいのペースで問題ありません。

フィルター詰まりによる症状

定期的にオイルフィルターを交換しなければ、自動車に悪影響を及ぼします。場合によっては、エンジン類を交換しなければならず、高額な修理費が必要になってしまう可能性もあるでしょう。 では具体的に、どのような「悪影響」が生じるのでしょうか。本章では、オイルフィルターの詰まる、または放置してしまうことによって生じる症状を3つ紹介します。

警告灯が光る

オイルフィルターの詰まりを、直接確認することは難しいでしょう。その代わり、多くの自動車は「警告灯」で知らせてくれます。しかし、ここで注意したいのが、この警告灯が示す異常とは、オイルフィルターが詰まっていることを知らせるものではないということです。 警告灯が光っているときは、何らかの原因でエンジンオイルが不足している場合です。つまり、オイルフィルターが詰まっていることで、エンジンオイルが足りなくなっている可能性もあれば、その他の不具合によるケースもあるのです。

オイルに汚れが溜まる

オイルフィルターが詰まることによって、十分なろ過機能を発揮することができなくなります。当然、ろ過が不十分であれば、オイル内には多くの汚れが入ってしまうでしょう。 その汚れが溜まった状態で走行し続けると、冷却作用や潤滑作用といった、本来オイルが果たすべき役割を果たせなくなります。 その結果、エンジンが本来の性能を発揮できなくなってしまうことはもちろん、場合によってはさまざまな部品へ負担をかけることになるでしょう。

エンジンが焼き付いてしまう

不純物が溜まり、劣化したエンジンオイルは、エンジン本体にダメージを与えます。また、部品同士が滑らかに動かないことで、さらなる不純物を生み出す可能性が高いでしょう。 この状態のまま走行を続けることは、非常に危険です。摩擦によって生じた熱が、周辺の金属を溶かし、場合によってはエンジンそのものも焼き付いてしまう恐れがあります。最終的にはエンジンが急停止することによって、事故を引き起こす可能性もあるでしょう。 事故に至らないまでも、エンジンの修理には高額な費用が必要です。このような状態に陥らないためにも、オイルフィルターはしっかりと交換しましょう。

オイルフィルターが詰まる原因

オイルフィルターが詰まる原因について、もう少し詳しく解説します。前述したように、オイルフィルターは不純物が溜まることによって、少しずつ詰まっていきます。 この不純物を「スラッジ」と呼びます。スラッジはエンジンが回転したり、燃焼したりすることで生じます。摩擦によって金属の粉や燃えカスなどがスラッジに含まれるため、これを長期間溜め込んでしまうことが、オイルフィルターの詰まりの原因です。

オイルフィルター詰まりの予防法

オイルフィルターが詰まってしまうのを予防するには、どうすればよいのでしょうか。残念ながら、前述したような「スラッジ」の発生を完全に防ぐことは不可能です。 そのため、オイルフィルターの詰まりを予防する方法としては、定期的に交換する。または車種に適合したフィルターを用いるしかありません。それぞれの方法について、以下で解説します。

定期的に交換する

オイルフィルターを定期的に交換することで、詰まりを予防できます。前述したようにオイル交換2回につき、1回はフィルターも交換することで、詰まる前に対処できます。 いくらオイルだけを頻繁に交換しても、フィルターにスラッジが残っている限り、完全にきれいな状態のオイルを循環させられないため注意しましょう。

適合したオイルフィルターを選ぶ

オイルフィルターには3種類ありますが、それだけでなくフィルターの交換方法にも車種ごとに適した方法があります。 車のタイプによって適した種類、方法を用いることでオイルフィルターの詰まりをある程度軽減できます。適合する形状やサイズ、方法については、車検証またはメーカーのホームページなどで確認することが可能です。

オイルフィルターの選び方は?

同じオイルフィルターであっても、いくつかの製品があります。自分の車に合ったものを選ぶことはもちろんですが、他にも「純正または非純正」「機能」といった点に注目して選ぶとよいでしょう。 本章では、純正と非純正の違いや、オイルフィルターの主な機能について解説します。自身でオイルフィルターを選ぼうと考えている方は、参考にしてください。

純正or非純正

オイルフィルターには、メーカーが販売している「純正」のものと、そうでない「非純正」の製品があります。どちらも使用できますが「非純正」を採用する場合は、自分の車に適したものかどうか事前にしっかりと確認しておきましょう。 非純正のオイルフィルターを使用する際は、必ず「(型式)オイルフィルター」などで検索し、自身の車に適合するものを探してください。

機能

ひと言でオイルフィルターといっても、製品によってその特徴は異なります。オイルをろ過するのはもちろん、以下のような特徴をもつ製品もあります。

  • 高いろ過性能
  • 鉄粉を除去できるマグネット搭載
  • 高粘度のオイルに対応したもの

高粘度のオイルは、スポーツ走行用の自動車に採用されています。あまり一般的ではないため、多くの方は「ろ過性能の高さ」「マグネット機能」などに注目して選ぶとよいでしょう。自分の車に必要な機能を厳選して、製品を選んでください。

オイルフィルターの交換方法は?

オイルフィルターはさまざまな方法で交換できます。どこかへ依頼して交換してもらう場合でも、その依頼先は「ディーラー」「ガソリンスタンド」「カー用品店」などが考えられます。 また、オイルフィルターはセルフでも交換ができます。それぞれの方法について、特徴やメリット、デメリットなどを解説するので参考にしてください。

ディーラーへ依頼する

ディーラーに依頼してオイルフィルターを交換することのメリットとしては、自社で取り扱う車種への知識が豊富なことにあります。より車種に適した製品や方法を選んでもらえるでしょう。 デメリットとしては、他の方法よりも費用が高くなる点です。そのため、費用を抑えることよりも、技術の質を求める方に向いている方法といえます。

ガソリンスタンドで交換する

ガソリンスタンドでオイルフィルターを交換する場合のメリットは、事前予約が不要な点にあります。給油や洗車をするついでに依頼できるので手軽です。また、費用も比較的安価な傾向にあります。 しかし、車種ごとの専門知識を有しているわけではないといったデメリットも考慮しなければなりません。よって、手軽さを求める方におすすめの方法といえるでしょう。

カー用品店で交換する

カー用品店でもオイルフィルターを交換できます。作業時間が短いことや製品が豊富に揃っていることが魅力といえるでしょう。製品に関する知識が豊富なスタッフから、アドバイスがもらえる点もおすすめです。 場合によっては、ポイントカードなどの割引が適用されることもあるので確認してみてください。

セルフで交換する

オイルフィルターはセルフでも交換ができます。部品のみにかかる費用で交換できるといったメリットがあります。 しかし、セルフでオイルフィルターを交換する際には、注意が必要です。フィルターを交換する際にはオイル交換もおこなうため、廃油の処理などに大きな手間がかかります。また、専用の工具も必要になるため、やはり専門店へ依頼するのが確実です。

オイルフィルターの詰まりはすぐ解消しよう

オイルフィルターが詰まることで、車に負担がかかる、エンジンが焼き付くといったリスクが生じます。最悪の場合、走行中にエンジンが急停止してしまう可能性もあるでしょう。 予期せぬ事故を防ぐためには、定期的な交換が欠かせません。本記事を参考にして、自分の車に適合したフィルター・方法でオイルフィルターを交換してください。

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