長距離トラックドライバーの仕事内容は?年収相場や転職するメリットも解説

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日本国内の物流の要とも言える長距離トラックは、ネットショッピングなどの利用者増加とともに、その需要が高まり続けています。そんな注目が集まる長距離トラックドライバーの仕事に興味がある方もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、長距離トラックドライバーの仕事内容や年収相場などについて解説します。仕事内容や年収などの条件を知りたい方や、就職、転職を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

長距離トラックドライバーの仕事内容や運ぶ荷物の種類


トラックドライバーには大きく分けて短距離・中距離・長距離がありますが、片道300km以上の走行をするドライバーを一般的に長距離トラックドライバーと呼びます。

運ぶ荷物の種類は主に以下のようなものです。

・食品
・日用品
・危険物(ガソリン・薬品など)
・家畜(牛・豚など)

短・中距離トラックドライバーに比べて、長距離トラックドライバーは走行距離が長いことから運ぶ荷物も上記のように多岐にわたります。また、ガソリン・薬品の危険物を運ぶ場合にはトラックドライバーとしての資格以外に、危険物取扱などの資格を取得しなければなりません。

ほかにも、運輸先で荷下ろしを行うためにフォークリフトの免許を取得しているなど、幅広い業務を行える方もいます。

長距離トラックドライバーの雇用形態や労働時間


長距離トラックドライバーの雇用形態は、所属する企業・組織によって異なるため、一概には言えません。主な雇用形態としては、以下のようなものが挙げられるでしょう。

・正社員
・派遣社員
・アルバイト

一般的な仕事と同じように雇用形態によって、年収や福利厚生、業務内容も異なります。長距離トラックドライバーとして就職や転職する際には、雇用形態とともに、福利厚生・仕事内容も事前に確認しておくことが大切です。

なお、勤務時間については厚生労働省が定めるドライバーの労働時間に関する基準に基づいて設定されます。その主な内容は以下のとおりです。

・1日の拘束時間は13時間まで
・1日の拘束時間の上限は16時間まで
・15時間以上の運送は1週間に2回まで
参考:厚生労働省「トラック運転者の労働時間等の改善のための基準」

雇用形態はさまざまですが、勤務時間については上記の条件内が基本とされています。そのため、長期拘束の運搬業務を繰り返される心配は基本ありません。

長距離トラックドライバーの平均年収


長距離トラックドライバーに就職・転職するうえで気になる平均年収ですが、以下の表は中型トラックドライバーと大型トラックドライバーで過去3年分の年間収入額を比較しています。

参考:厚生労働省「統計からみるトラック運転者の仕事 | 自動車運転者の長時間労働改善に向けたポータルサイト」

大型トラックは平均して長距離運送に利用されることが多いため、長距離ドライバーの平均年収のデータとして用いています。統計データのある3年間の間では、中型トラックドライバーよりも大型トラックドライバーの方が、年収は30万〜40万円程度高いです。

ただし、これはあくまでも平均であり、上限ではありません。経験・実績・年数などの条件によっては、年間750万円以上を稼いでいる長距離トラックドライバーも存在しています。

より詳しいトラックドライバーの年収情報については以下の記事で解説していますので、参考にしてみてください。

関連記事:トラックドライバーの年収はどれくらい?年収アップを目指す方法も解説

長距離トラックドライバーになるために必要な資格


長距離トラックドライバーは、運転する車両が違う点や運ぶ荷物も多岐にわたることから、短・中距離トラックドライバーに比べて必要な資格が変わってきます。ここでは、必要となる主な資格を紹介します。

車体の大きさの違いによる必要な資格

長距離トラックドライバーに従事するために必ず取得しておかなければならない資格は、運転免許証です。ただし、普通自動車の運転免許証ではなく、トラックドライバーで使用する車両の大きさによって必要な資格が異なります。

長距離トラックドライバーが使用する可能性の高い車体の大きさと必要な資格は以下のとおりです。

なお、大型自動車免許を取得していれば4.5t以上6.5t未満の車両も運転可能ですが、中型自動車免許では6.5t以上の車両の運転はできません。

また、中型自動車免許と大型自動車免許は、取得するために普通免許を取得してから一定期間経過している必要があります。

業務内容の違いによる必要な資格

長距離トラックドライバーが運ぶ荷物は多岐にわたるため、業務の内容によっては運転免許証以外にも取得しておかなければならない資格があります。主な資格としては、以下のようなものが挙げられます。

危険物取扱者には甲・乙・丙の3種類があり、取り扱いが可能な危険物の種類・範囲が異なります。あらゆる危険物の取り扱いが可能な資格は危険物取扱者の中でも甲種のみです。

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長距離トラックドライバーとして働く4つのメリット


トラックドライバーにはさまざまな種類がありますが、そのなかでも長距離トラックドライバーとして働く際に得られるメリットにはどういったものがあるのでしょうか。
ここからは、主なメリットについて4つ紹介します。

比較的給与が高い

長距離トラックドライバーは、さまざまな職種があるトラックドライバーの中でも収入が高めです。

大型トラックやトレーラーなどの車両の運転が基本となるため、運転できる人材が限られており、基本給も高めに設定されています。

さらに、特殊車両とあわせて危険物取扱者などの資格も取得していれば、資格手当が付与される企業もあります。取得している資格によっては、そのまま長距離ドライバーに活かせるケースもあるため、転職してすぐでも高収入を狙えるケースもあるでしょう。

いろいろな地域に行ける

長距離トラックドライバーは、県を跨いで荷物を運搬するケースが多いです。そのため、これまで行く機会が少なかった地域・場所に訪れられる点はメリットと言えるでしょう。

道路状況によっては予定時間よりも早く目的地に着くこともあります。その場合、トラックから荷下ろしをして運搬を完了すれば、残りは自由時間となることもあります。そのため、ご当地のグルメを楽しんだり、その土地でしか入手できないお土産を買ったりする時間も確保できるでしょう。

運ぶ荷物によっては観光地を訪れることもあるため、旅行気分を仕事で味わえる点は長距離トラックドライバーの大きな魅力と言えます。

人間関係がほとんどない

長距離トラックドライバーは、多くの時間をトラックの中で過ごします。そのため、基本的にはチームで特定の仕事に携わる機会がなく、人間関係のトラブルはほとんど起こりません。

また、完全な単独で仕事をするわけではなく、荷物の受け取りや受け渡しなどの際には取引先との会話を楽しめます。長時間にわたって上司・同僚と共に過ごす必要はなく、たまに取引先と会話する程度な環境であるため、コミュニケーションでのストレスを抱えにくい点もメリットです。

運転技術や道路事情が身につく

長距離トラックドライバーは長時間運転することから、運転技術が身につくメリットも得られます。

トラックドライバーの多くは荷物の受け取りから受け渡しまで時間が決められており、それは長距離トラックドライバーも同様です。時間厳守で安全運転を維持しながら荷物を運ぶため、運転に対する自信もつくでしょう。

また、長距離ドライバーが運転する大型や中型トラックは、一般的な乗用車よりも大きいため、運転には相応の技術が求められます。加えて、日常生活では訪れないような場所に荷物を運ぶこともあるため、さまざまな土地の道路事情にも詳しくなるでしょう。

長距離トラックドライバーとして働く場合の注意点


長距離トラックドライバーは、短・中距離ドライバーと比べても特殊な仕事であるため、いくつかの注意点があります。ここでは、長距離トラックドライバーとして働く際の注意点を4つ紹介します。

長距離移動のため毎日家に帰れないことがある

長距離トラックドライバーになると、1回の移動が非常に長距離となるため、毎日家に帰ることはできません。一般的に長距離トラックドライバーは、片道300km以上走行します。

道路状況や利用する道路などにもよりますが、往復で600km以上を走行することになるため、1回の輸送には半日以上かかるケースが多いです。そのため、1日で輸送を完了させて自宅に戻ることは難しく、車中泊が必要となります。

現在は残業時間を減らす動きが進んでいるため、勤務時間が長くなってしまうことは減っていますが、拘束時間が長くプライベートの時間の確保はほかの仕事よりも難しい傾向にあります。

生活習慣が乱れやすい

長距離トラックドライバーは走行距離が片道300km以上と長いことから、多くの時間を車の中で過ごします。その結果、運動不足などに陥りやすいので注意が必要です。

また、1回の輸送は1日仕事になることも多く、車中泊をしなければなりません。しかし、車中泊できる場所は限られており、駐車スペースを探すことに時間がかかることもあるでしょう。その分睡眠時間が短くなるため、睡眠不足に陥る危険性もあります。

さらに、道路の混み具合や状況によって休憩時間がまちまちになるため、決まった時間に食事をとるのが難しくなる可能性もあります。不規則な生活習慣は、身体に負担をかける原因にもなるため注意が必要です。

荷待ち時間が発生する

長距離トラックドライバーに限らず、トラックドライバーは荷物・貨物の時間に合わせて動かなければなりません。

交通の状況によっては、予定時間を大幅に遅れて荷物・貨物が受取場所に到着することもあるでしょう。また、積み込む量・数などによっては予定通りに荷物・貨物が到着しても、荷受けまでに時間がかかることもあります。

荷受けができなければ、長距離トラックドライバーは出発できません。その結果、拘束時間が長くなる可能性があります。

身体に負担がかかる

長距離トラックドライバーは、身体に負担がかかる点にも注意が必要です。

長時間同じ体勢でトラックを運転し続けるため、腰に負担がかかります。腰痛に悩まされている長距離トラックドライバーも一定数存在しており、身体への負担の大きさが垣間見えるでしょう。

また、取り扱う荷物には大型のものや重いものも多数あり、荷受け・荷下ろしの際にも負担がかかります。腰を含めた身体に負担をかけないためには、車での座り方・荷下ろし時の姿勢などに工夫・注意が必要と言えるでしょう。

長距離トラックドライバーに向いている人の特徴


長距離トラックドライバーにはどのような人が向いているのか、気になっている人もいるのではないでしょうか。ここでは、長距離ドライバーに向いている人の3つの特徴を紹介します。

運転することが好きな人

運転が好きな人は、長距離トラックドライバーに従事するうえでストレスが溜まりにくいため、向いていると言えます。

移動距離は片道300km以上であることから、仕事の大半は運転になります。半日以上運転し続けることもあるため、運転が好きでないと仕事を辛く感じる可能性があります。

また、荷物の中には慎重な運転を求められるものもあります。運転が好きで、高い技術が身についている方は、取引先や所属する会社から重宝される可能性があるでしょう。

責任感がある人

責任感がある人も、長距離トラックドライバーに向いています。

荷物の輸送は時間的ゆとりがあることは少なく、多くの場合は時間厳守です。道路が事故などで渋滞していたとしても、依頼された荷物は決められた時間までに届けなければなりません。また、運ぶ荷物の中には壊れやすいものもあります。そのようなデリケートな商品を輸送している場合には、普段以上に慎重な運転が必要です。

このように、長距離トラックドライバーは時間や丁寧さが求められる仕事です。運搬に対して責任感を持てる方は、長距離トラックドライバーに向いていると言えるでしょう。

体力がある人

長距離トラックドライバーは体力勝負な一面を持っているため、体力に自信がある人にもおすすめです。長距離の運転には時間だけでなく体力も必要となります。

また、仕事内容は荷物を遠方へ運ぶだけではありません。搬送先での荷下ろしも必要であり、なかには大型の荷物や重い荷物もあるでしょう。これらをトラックの荷台から搬送先の特定の場所へ届ける際にも体力が必要です。

普段から運動が好きで体力に自信があるなど、体力が自慢の人は長距離トラックドライバーに向いていると言えます。

長距離トラックドライバーは高年収も目指せる仕事


トラックドライバーにはさまざまな職種がありますが、そのなかでも長距離トラックドライバーは高年収が目指せる仕事です。運転するトラックの大きさや運ぶ荷物に合わせた特殊な資格を持っていれば、特別手当が支給されることもあります。基本給などにプラスアルファされるため、さらに高収入が狙えるでしょう。

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