トラック運転手(ドライバー)になるには?必要な資格や手順、成功するためのポイントなどを解説

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普通免許があれば、誰でもトラックドライバーとして働くチャンスがあります。

しかし、仕事内容によっては追加の免許が必要な場合もあります。また、関連資格を取得すると転職活動が有利になり、業務の幅も広がるでしょう。

そこで今回は、トラックドライバーになるための条件、有利な資格、主な仕事内容などについて詳しく解説します。

トラック運転手になるために必要な条件は?


トラック運転手になるためには、まず普通免許の取得が必要です。運転するトラックには小型、中型、大型などさまざまな種類があり、それぞれの免許が必要になります。月収や年収も、運転するトラックの種類によって異なります。例えば、「高収入を目指したい」や「さまざまなトラックを運転したい」という希望がある場合は、それに応じた運転免許を取得しなければいけません。

もし普通免許しか保有していなくても、将来的に大型トラックを運転したいと考えているなら、仕事をしながら免許を取得できる支援制度がある企業を探すのがおすすめです。こうした企業では、働きながら資格を取得することが可能です。

トラック運転手が持っていると有利な資格

運ぶ荷物やトラックの種類によって、特定の資格が必要となる場合があります。以下の表に、持っていると有利な資格をまとめました。

これらの資格を取得することで、仕事の幅が広がって採用で有利になったり、特別手当が支給されることもあります。

トラック運転手に必要な免許の種類は?


トラック運転手に必要な免許は、以下の4つです。

  • 普通免許
  • 準中型免許
  • 中型免許
  • 大型免許

それぞれの特徴についてみていきましょう。

普通免許

普通免許でもトラックを運転することは可能ですが、運転できるトラックの大きさや重量には制限があります。普通免許で運転できるトラックの条件は以下のとおりです。取得可能年齢は18歳以上となります。

ただし、トラックの多くはマニュアル車です。最近ではオートマチック(AT)限定免許可の求人が増えてきてはいますが、AT限定の場合、トラックドライバーとして働くことが難しい場合もあります。トラックドライバーへの転職を考えている場合は、マニュアルの免許を取得することをおすすめします。

準中型免許

準中型免許は、ドライバー不足や交通事故の削減を目的として、2017年に新設された免許です。この免許で運転できるトラックの条件は以下のとおりとなります。取得可能年齢は18歳以上です。

例えば、宅配便や配送車、引っ越しで使用される2〜3トントラックが該当します。準中型免許を取得すると、コンビニや宅配業者の配送員、引っ越し業者などへの就職が可能です。

中型免許

中型免許で運転できるトラックの条件は以下のとおりです。取得するには普通、準中型の免許を取得してから通算2年経過、かつ20歳以上である必要があります。

日本国内では、荷物を運ぶ手段としてさまざまな大きさのトラックが利用されています。その中でも、中型トラックは荷物を多く積むことができる一方で、小回りが利くため、多くの配送会社や運搬会社で利用されています。そのため、中型免許を取得することで、仕事の幅が広がるでしょう。

大型免許

大型免許を取得すると、以下の条件を満たすトラックを運転できます。

大型免許があれば、小型、準中型、中型トラックの運転も可能です。しかし、大型免許を取得するには、中型、準中型、普通免許を取得してから通算3年以上が経過、かつ21歳以上である必要があるため、取得している人は少ないのが現状です。

そのため、大型免許を取得すると、さまざまな運送会社で重宝され、転職の選択肢も増えるでしょう。

トラック運転手の仕事内容とは?


トラックドライバーの仕事内容は、大きく分けて「地場配送」と「中距離配送」の2種類があります。それぞれの仕事内容や特徴についてみていきましょう。

地場配送

地場配送とは、契約している会社や企業の拠点から50〜200キロ圏内のエリアに荷物を運ぶ配送のことです。この業務は以下の3つに分けられます。

  • 定期便
  • 専属便
  • フリー便

定期便や専属便は、特定の企業や会社と固定給で契約を結び、決められた場所に荷物を配送することが一般的です。地場配送は配達エリアが近いため、小型トラックを使用することが多く、日帰りで仕事を終わらせることができます。

しかし、中には「固定給が少ない」「もっと稼ぎたい」「時間が余る」といった理由でフリー便を行うドライバーもいます。フリー便は、一時的に多忙な会社や企業に対してヘルプの配送を行うものです。

中長距離配送

中長距離配送とは、中型や大型トラックを使用して遠方まで荷物や貨物を運ぶ配送です。

中距離配送は、配達エリアが150〜300km圏内で、同県内や近隣県への配送が多くなります。企業や会社の契約によっては、200km圏内が担当範囲になることもあります。中距離配送も、その日のうちに配送業務が完了することが一般的です。しかし、道路事情によりスケジュールがタイトになる場合、休憩や食事時間を確保するのが難しくなることがあります。

長距離配送は、片道300km以上の場所まで荷物や貨物を運びます。そのため、日帰りで業務を終わらせるのは難しく、1〜2泊して配送することが一般的です。拘束時間が長く、車中泊が必要になるため、体力的にも厳しい仕事になりがちです。しかし、その分、地場配送や中距離配送に比べて給料が高い点がメリットと言えます。

トラック運転手になるための手順


トラックドライバーになるためには、まず普通免許や準中型免許の取得を目指すことをおすすめします。準中型免許を持っていれば、最大積載量2~4.5トン未満のトラックを運転できるため、仕事の幅が広がります。

また、中型免許や大型免許の取得には、以下の条件があります。

このように、中型免許や大型免許はすぐに取得できるわけではないため、トラックドライバーとして働きながら取得を目指すのが一般的です。

トラック運転手になる魅力とは


トラックドライバーは、さまざまな場所や地域へ荷物を配送するため、旅行や運転が好きな人にとって非常に魅力的な職業です。また、荷物を配送する際には道路交通法を守り、常に安全運転を心がける必要があるため、運転技術も自然と向上します。

トラックドライバーは日本の物流を支える重要な存在であり、業界的に人材不足でもあるため、その需要は非常に高いです。そのため、転職しやすい点も大きな魅力の一つと言えるでしょう。必要な資格を取得し、運転技術を磨くことで、さまざまな企業から引く手あまたになる可能性があります。

さらに、トラックドライバーとしての経験を積むことで、個人事業主として多数の取引先と契約し、自身のビジネスを展開することも可能です。

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トラック運転手の平均年収は?


公益社団法人トラック協会が2023年8月に公開した「2022年度版トラック運送事業の賃金・労働時間等の実態」の、「職種別平均賃金・年齢・勤続年数」の合計全職種平均のデータをもとに算出すると、トラック運転手の1カ月平均賃金は372,300円(1カ月平均の賃金+賞与)です。これに賞与を含め、年間の平均賃金は以下の計算になります。

372,300円(1カ月平均の賃金+賞与)×12カ月=4,467,600円

このように、トラック運転手の平均年収は約450万円となりますが、個人によって多少の差があります。

職種別のトラック運転手の平均年収

ここでは、職種別に令和3年度のトラック運転手の平均年収を紹介します。


(参考:2022年度版トラック運送事業の賃金・労働時間等の実態|全国トラック協会

このデータから、男女ともに扱う車両が大きいほど年収が高くなることがわかります。そのため、高収入を目指す場合は、大型車両の免許を取得するのがおすすめです。

また、性別を問わず職種別の平均年収をみると、特別積合せ貨物運送の平均年収は4,508,400円、一般貨物輸送は4,440,000円となっています。

より詳しい情報についてはは、以下の記事も併せてご確認ください。

関連記事:トラックドライバーの年収はどれくらい?年収アップを目指す方法も解説

トラック運転手として成功するためのポイントとは


トラックドライバーとして成功するためには、以下のポイントを意識するとよいでしょう。

  • 安全運転を心がける
  • 貨物を丁寧に取り扱う
  • 健康管理を徹底する

それぞれ詳しく解説します。

安全運転を心がける

車を運転する際には、安全運転を心がけることが必須です。これは、荷物を予定通りに運搬するためにも欠かせません。

事故を起こしてしまうと、会社や取引先からの信頼を失う可能性があります。契約の打ち切りや次の依頼がなくなるなど、仕事に悪影響を及ぼす可能性もあるでしょう。

さらに、事故処理に時間がかかり、約束の時間までに荷物や貨物を届けられなくなることがあります。配送先に荷物が届かない場合、商品や材料が不足し、営業に支障が出る可能性もあります。

このような問題を避けるためにも、安全運転を徹底しましょう。

貨物を丁寧に取り扱う

貨物は重要な商品であり、丁寧に取り扱う必要があります。

貨物や荷物の中には、割れやすいものや壊れやすいものが含まれていることがありますが、これらの商品の入ったダンボール箱に注意を喚起するシールが貼られているとは限りません。注意を怠り乱暴に扱うと、中身が壊れる可能性があります。

さらに、配達先で荷物や貨物に傷が見つかった場合、その傷が配送中にできたものと判断されれば、損害補償を請求されることもあります。個人事業主の場合は自己負担となり、会社や企業に所属している場合は所属先が損害を補償する必要があります。このような事態は大きな損失となりかねないので、貨物を常に丁寧に扱うことも求められます。

健康管理を徹底する

トラックの運転には高い集中力と判断力が求められるため、健康管理も不可欠です。体調が悪い状態で運転すると、事故のリスクが大幅に増加します。

さらに、長時間の運転や重い荷物の取り扱いは腰に負担をかけるため、腰痛にも注意が必要です。腰痛が悪化すると運転が困難になり、仕事ができなくなる恐れがあります。

トラックドライバーにとって、自分の体が最大の資本です。体調を崩すと収入が減少し、生活にも支障が出る可能性があります。健康管理を徹底することも意識しましょう。

トラック運転手になるには資格取得を考えよう


普通免許があればトラックの運転はできますが、プロのドライバーとして働くなら準中型免許などの需要の高い免許を取得すると有利です。

トラックドライバーには、扱う荷物や車両によってさまざまな資格が求められます。これらの資格を取得することで、仕事の幅が広がり収入も増加します。簡単に取れる資格ではありませんが、働きながら知識とスキルを身につけて資格を取得しましょう。

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