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一般的な中古トラック購入の流れ
中古トラックの購入から納車の大まかな流れは下記のとおりですが、購入した車検の有効期間内か、一時抹消登録されたトラックかで、納車までに必要な手続きが異なります。車検切れや一時抹消登録されたトラックは、再度車検を通す、中古新規登録を行う等の手続きが必要だからです。
- 希望のトラックの現車確認後、購入契約
- 納車前点検整備
- トラックの法定手続き(名義変更・増車手続き等)
- 納車
もし、購入した中古トラックをなるべく早く利用したい場合は、最低限車検の有効期限内かを確認してから、購入するようにしましょう。
中古トラック購入手続きで一般的に必要なもの
中古トラックを購入した場合、名義変更が必要です。また、中古トラックを法人で利用する場合、貨物自動車運送事業法で名義変更の他に、事業用自動車等連絡書の提出が必要です。事業用自動車等連絡書に関する書類は、運輸局内で揃えることができます。
基本的に中古トラック購入後の手続きは、仲介業者が手続きを代行してくれますが、書類作成に必要なものの提出を求められるため、事前に準備しておく納車までスムーズです。
手続き | 書類作成に必要なもの(2019年11月現在) |
名義変更 | 印鑑証明と実印 車庫証明 住民票 委任状 購入車両の車検証・自動車納税証明証・自賠責保険証 |
増車申請 (事業用自動車等連絡書) | 事業計画変更届出書 事業計画変更届出書別紙 事業用自動車連絡書 手数料納付書 車検証の写し(中古トラック購入の場合) 車台番号・最大積載量が確認できる書類(新車購入の場合) 実印 社判 |
中古トラック購入で掛かる諸費用
中古トラックの購入時の諸費用は税金、保険料、証明書の発行や登録費用の3つです。さらに販売店に名義変更などの代行業務を委託した手数料が加わり、諸経費は車両の購入価格のおよそ10~15%かかります。
分類 | 詳細 (2019年11月現在) |
自動車取得税 | 取得価格が50万以上の車を購入した際に発生する税金。取得価格に3%かけた額が課税される。 |
消費税 | 車両本体価格、販売店手数料、オプション料すべて10%が課税される。 |
自動車重量税 | 新規で車を登録した際や車検時に、車検有効期間分を一括で納付する税金。(車両重量2t以下トラックで1年自家用:6,600円、事業用5,200円) |
自動車税 | 毎年4/1に納付義務が発生する税金。(車両重量2t以下トラックで1年自家用:11,500円、事業用9,000円) |
自賠責保険料 | 車を運行する際必ず加入が義務付けられている。(一般的に2t以下トラック1年で自家用:23,970円、事業用27,900円) |
陸運事務局登録費用 | 車検証の登録費用。 |
車庫証明費用 | 車庫証明発行費用。(2,500円~3,000円程度) |
法定預かり費用 | 車庫証明などの手続きの際の収入印紙の代金。 |
陸送費や輸送費の相場
中古トラックを納車する際、購入した中古トラックの販売店からの距離によってかかる費用が違います。近隣の県からの購入でおよそ2万円~4万円、遠方の県からの購入でおよそ5万円~8万円の費用が掛かります。
また、中古トラックを運ぶための費用は陸送費や輸送費という2つに分類されます。購入した車を業者が自宅まで自走で送り届ける場合の費用を陸送費、輸送用車両、飛行機、船などを使い購入したトラックを運ぶ費用が輸送費と呼ばれます。自走して納車しない運搬法である輸送費の方が、当然コストがかかります。これらの費用は仲介業者の代行手数料に含まれるため、中古トラックを購入した際は内訳を確認し、安く中古トラックを購入したい方は、運送方法も指定すると良いでしょう。
関東地方での中古トラック購入の注意点
関東地方では、埼玉、千葉、東京、神奈川でディーゼル自動車による公害拡大を防ぐための条例が制定されています。この条例により規定されている粒子物質排出基準に満たないディーゼル車(対象の型式のトラック)は全域で運行が禁止されているので注意が必要です。
地域 | 条例 | 運航禁止の対象車両の型式※1 (2019年11月) |
埼玉県 | 埼玉県生活環境保全条例 | 記号がない昭和54年頃までに製造された車で型式が以下のもの。 K-、N-、P-、S-、U-、W-、 KA-、KB-、KC-、 KE-、KF-、KG-、KJ-、KK-、KL-、HA-、HB-、HC-、HE-、HF-、HM- |
千葉県 | 千葉県ディーゼル自動車から排出される粒子状物質の排出の抑制に関する条例 | 同上 |
東京都 | 都民の健康と安全を確保する環境に関する条例 | 同上 |
神奈川県 | 神奈川県生活環境の保全等に関する条例 | 同上 |
※1 粒子状物質減少装置を装着すれば、県内を走行できる可能性あり。
基本的に2007年(平成19年)以降に生産されたディーゼルトラックは、この基準にかからないようになっているので、関東で中古トラックを利用する際は、購入時に確認すると良いでしょう。また、2007年(平成19年)以前に生産されたディーゼルトラックでも、ディーゼル微粒子捕集フィルター(DPF)を付け基準を下回ることで、運行規制対象から外れることが可能です。このような改造を行った車両には適合証明ステッカーが貼付されるため、関東でトラックを運用し、かつ古い中古トラックの購入を検討する場合は適合証明ステッカーの有無を基準にしてみてください。
まとめ
関東近郊で中古トラックを購入する場合、近隣の県の中古トラックの販売店から中古トラックを購入した方が陸送費や輸送費などの出費を抑えることができます。
また、埼玉、千葉、東京、神奈川ではディーゼル車規制条例が制定されているため、2007年(平成19年)以前の中古トラックは、ディーゼル微粒子捕集フィルターの取り付けが必要です。関東で中古トラックを購入する際は、出店している中古トラックの販売店の地域と条例にかからない年度で生産されたトラックかも基準として確認すると良いでしょう。
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