目次
2tトラックの特徴と一般的な用途
2tトラックは、「小型トラック」に分類され、最大積載量が2t以上3t未満のトラックです。仕事用または私用兼用で使われることが多く、卸小売業や運輸業、建設業、製造業、農業など様々な分野で用いられています。街中では、単身・少人数での引っ越しや郵便局・運送会社のトラック、コンビニの配送トラックなどで見かけることが多いトラックです。
2tトラック運転は道路交通法の改正により、2017年3月12日以前に普通免許を取得した人は全て運転可能ですが、2017年3月12日以降に普通免許取得した人はほとんどの車種で準中型自動車免許(5t限定)以上が必要になりました。(一部車両総重量が3.5t未満の軽トラックなどは利用可能)
2tトラックのサイズと積むことができる荷物の量
2tトラックは、ボディサイズにより大きく「ショート」「ロング」タイプに分けられます。ボディ(荷台)の形状は、四角い皿型の平ボディ、箱型のアルミバンが代表的です。平ボディは上部分が開いているため、材木や農作物といったランダムな形のものを運ぶのに適しています。アルミバンは荷物が濡れないため、引っ越しや配送作業で用いられます。
車両の外寸・内寸はメーカーや車両ごとで少しずつ違いますが、おおよそ以下のようになっています。
ボディ形状 | 内寸 | 積むことができる荷の目安 |
平ボディ (ショート) | 長さ:308 cm 幅:160 cm 高さ: 38cm | 単身者の家財道具(大型家具家電なし) |
平ボディ (ロング) | 長さ:435 cm 幅:179 cm 高さ:38 cm | 単身者の家財道具 |
アルミバン (ショート) | 長さ:310 cm 幅:174 cm 高さ:175 cm | 2~3人家族の家財道具 |
アルミバン (ロング) | 長さ:445 cm 幅:205 cm 高さ:204 cm | ベッド含む2~3人家族の家財道具 |
2tトラックの代表的な車種と選び方
2トントラックの主要なメーカー、車種には、以下のようなものがあります。ほかにも、アトラス(日産自動車)、タイタン(マツダ)、カゼット(UDトラックス)などが有名です。
車種 | 型式 | 最大積載量 | 内寸 |
デュトロ (日野自動車) | TKG-XZU605M | 2トン | 長さ:307 cm 幅:160 cm 高さ:38 cm |
エルフ (いすゞ自動車) | KK-NKR66EA | 2トン | 長さ:311 cm 幅:164 cm 高さ:154 cm(幌付きの場合) |
キャンター (三菱ふそう) | TKG-FDA20 | 2トン | 長さ:311 cm 幅:161 cm 高さ:37 cm |
ダイナ (トヨタ自動車) | TKG-XZC605 | 2トン | 長さ:308 cm 幅:160 cm 高さ:38 cm |
※トラッカーズで取扱のある標準ボディ(ショートタイプ)の平ボディトラックの最大積載量、内寸を参考値として記載(車両ごと値は異なるためおおよその参考値として参照ください)
新車と中古での必要資金の違い
2tトラック(平ボディショート)の新モデルを新車で買う場合、メーカー希望小売価格は500万円程度です。これに対し、中古トラックは、年式等によりますが半額程度の価格で本体を購入できます。
新車(希望小売価格) | 中古トラック(本体価格) | |
ダイナ (トヨタ自動車) | 4,747,680円 (2019年5月7日発売) | 68~238万円程度 |
エルフ (いすゞ自動車) | 5,382,720円 (2019年3月12日発売) | 118~355万円程度 |
※いずれも最大積載量2t・平ボディ・ショート・2ドア。駆動方式はダイナ2WD、エルフ4WD。価格は税込(10%)
新車と中古トラックの維持費の違い
次に、2tトラックの新車と中古トラックの維持費を、自動車税・自動車重量税・自賠責保険料・車検費用をもとに比較します。自動車税と自賠責保険料は、新車も中古トラックも同じ額のため、金額の差は自動車重量税と車検費用によって決まります。車の状態によって正確な金額に幅が出ますが、年間10~30万円ほど中古トラックの方が高いと考えると良いでしょう。
支払先 | いつ | 基準 | エコカー減税 | |
(1)自動車税 | 都道府県 | 毎年 | 最大積載量 | – |
(2)自動車重量税 | 国 | 車検 | 車両総重量 | 適用 |
(3)自賠責保険料 | 損保会社等 | 車検 | 最大積載量 +分類番号 | – |
(4)車検費用 | 【法定費用】(2)+(3)+手数料(1,700円) 【車検整備費用】5万円程度。ディーラーによって異なる | – | – | – |
※2tトラックの車検の有効期限は初回2年・継続1年
自動車重量税と車検整備費用は、中古トラックの方が高いことが多いです。重量税は車種によってはエコカー減税が適用されるため、新車と比較し基準未達成の車は税金が高くなります。さらに、新規登録から13年、18年が経過している車は、さらに税金が加算されます。
車検整備費用は、個々の車の状態によりますが、中古トラックの方が、修理箇所が多く部品交換などがあると車検ごとに5~50万価格が高い傾向にあります。ただし、車検の残っている中古トラックを購入した場合は、次の車検まで重量税・自賠責保険料・車検費用が免除になるため、初期費用は新車より安く済むことがあります。
自動車重量税
自動車重量税は、車両総重量を基準に課税されます。ここでは2tトラックに多い4t超5t以下、5t超6t以下について記載します。新車を購入すると燃費性能に応じてエコカー減税が適応され25~100%の税金を押さえることができます。
車両総重量 | 4t超5t以下 | 5t超6t以下 |
2年自家用 | 41,000円 | 49,200円 |
2年営業用 | 26,000円 | 31,200円 |
1年自家用 (13年経過) (18年経過) |
20,500円 28,500円 31,500円 |
24,600円 34,200円 37,800円 |
1年営業用 (13年経過) (18年経過) |
13,000円 13,500円 14,000円 |
15,600円 16,200円 16,800円 |
※エコカー軽減なしの税率。新車はさらに燃費性能や排ガス基準達成で負担が少なくなる
まとめ
2tトラックは、最大積載量2t以上3t未満の小型トラックです。多くは仕事用に使われ、積載量の多さとコンパクトさから、配送、引っ越し、農工具の運搬など幅広い用途をもっています。購入を検討する際には、本体価格および年間維持費(10~30万円程度)などの負担を総合的に判断すると良いでしょう。
2tの中古トラックの在庫確認はこちら