トレーラー運転手の平均年収は?なり方や収入の上げ方も解説

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トレーラー運転手は、運送業界の中でも年収の高い仕事です。運送ドライバーは運転するトラックの大きさによって収入が異なり、車両が大きくなるにつれて収入も増加する傾向があります。

そのため、大型車両であるトレーラーの運転手は収入が高く、運送業界の中でも花形の仕事として人気です。そこで今回は、トレーラー運転手の年収相場や給料を上げる方法などを解説します。これからトレーラー運転手を目指したい方はぜひ参考にしてください。

トレーラー運転手とは


トレーラー運転手とは、海上コンテナや重機などをけん引するトラクターの運転手です。物を運ぶ自動車というと、まずトラックを思い浮かべることが多いですが、トラックは荷台にいくつもの荷物を載せて運ぶ貨物自動車であるため、荷台までが自動車になります。

一方で、トラクターは海上コンテナや重機などをけん引する自動車で、運転席部分と荷台部分を切り離すことが可能です。本来は、その荷台部分のことをトレーラーといい、トラクターとトレーラーがくっついている状態をセミトレーラーと呼びます。

そのため、一般的にトレーラー運転手と呼ばれている職業はセミトレーラーを運転する仕事を指します。

運送業界でトレーラー運転手は人手不足

近年、運送業界全体で人材不足が問題となっております。中でもトレーラー運転手は、トラックを運転するのとは別の資格が必要になるため、トラック運転手と比べるとトレーラー運転手になるハードルは高いです。そのため、担い手が少なく人手不足が続いている現状です。

トラックドライバーを含め、国土交通省や厚生労働省が国をあげて人手不足の解消に取り組んでいますが、まだまだ改善されていません。そのため、トレーラー運転手の需要は非常に高く、経験や性別に関係なくドライバーになりたいという方は多くの企業で歓迎されています。

トレーラー運転手の年収相場


2022年度の公益社団法人全日本トラック協会の調査によると、トレーラー運転手の平均年収は以下のとおりです。

※特積、一般合計した平均月収(報酬を含む)を年収に換算
引用:公益社団法人全日本トラック協会 2022年度版 トラック運送事業の賃金・労働時間等の実態

第 7 表 年齢階級別賃金(賞与を含む)より

年代別に見ると、50代男性の平均年収が最も多く、キャリアを重ねていけば年収が上がっていくことがわかります。

また、同資料によると男性運転手の平均年収が4,592,400円、女性運転手の平均年収が3,646,800円であるため、トレーラー運転手の年収は、相対的に高いといえるでしょう。

トレーラー運転手になるには?


トレーラー運転手が高年収であるのはわかりましたが、なるためには具体的にどうしたら良いのでしょうか。ここでは、トレーラー運転手に必要な資格と、求められるスキルについて紹介します。

必要な資格

トレーラー運転手になるためには、「大型第一種免許」と「けん引免許」が必要です。大型自動車免許は普通自動車免許などの運転免許を保有しており、通算で3年以上の運転経歴がある21歳以上が取得できます。

ただし、2022年からは、19歳以上で普通自動車免許を取得して1年以上経過していれば、特別な教習を受けることで取得可能になりました。

第一種けん引免許は、18歳以上で普通免許などの運転免許を保有していれば取得することが可能です。

トレーラー運転手に必要な免許については、以下の記事でも解説していますので、是非参考にしてください。

関連記事:トレーラーの運転免許は何が必要?運転のコツや取得方法、費用を解説

必要なスキル

トレーラー運転手には、自己管理能力や運転技術が求められます。

トレーラーでの配送は遠方に行くことが多く、長距離の運転が必要となるほか、不規則な生活になりやすいため自己管理が欠かせません。日頃からしっかりと睡眠をとり、健康的に過ごすことはもちろんですが、運送状況に合わせて適度に休憩することも必要です。

また、トレーラーは通常のトラックよりも車体が長く、操作性が難しいため、運転技術も必要です。一般の自動車よりも横転や接触の可能性も高まるので、教習所でしっかりと技術を習得しましょう。

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トレーラー運転手が給料を上げる4つの方法


トレーラー運転手が給料を上げる方法を4つ紹介します。トレーラー運転手の仕事は好きだけれど待遇の面で不満があるという方は、ぜひ参考にしてください。

配送量や配送距離を伸ばす

トレーラー運転手の給料の内訳は、固定給と変動給に分けられるケースが多いです。固定給に含まれるのは基本給や住宅手当などであるため、簡単には増やせません。一方で、変動給は歩合給や時間外手当などであるため、自身の業務内容次第で増やすことが可能です。

例えば、配送量を増やしたり配送距離を伸ばしたりすることで変動給が増加し、給料アップにつながります。

ただし、長距離ドライバーになると車中泊が発生したり生活が不規則になったりするおそれがあります。身体への負担も増えてしまうため、無理なく続けられる範囲で仕事を引き受けましょう。

資格を得て業務の幅を広げる

トレーラーで運送するものの中には、取り扱うのに資格が必要なものもあります。とくに取得しておくと重宝される資格が「危険物取扱者」です。

石油製品や液化ガスなどを輸送する際には危険物取扱者が同乗していなければなりませんが、運転手が資格を持っていれば1人で運転できます。

そのほか、「フォークリフト運転技能講習修了証」もおすすめです。フォークリフトは積み荷を降ろしたり移動させたりするときに使用する荷役運搬車両で、運転するには技能講習を受けなければなりません。

トレーラー運転手になると運ぶ荷物の量やサイズも大きくなるため、フォークリフトを運転できると非常に役に立ちます。

管理職を目指す

一般社員から管理職へと昇給して固定給を上げることも給料アップにつながります。管理職はトレーラー運転手をまとめる役割があり、シフトを組んだりトラブルに対処したりする重要な仕事です。

管理職になるには、運転技術や配送スピードだけではなく、勤務態度も評価の対象となるため社内での立ち振る舞いには普段から気をつけましょう。

また、「運行管理者」の資格を持っていると、トレーラー運転手の指揮監督や乗車記録の管理などの業務を行えるようになります。管理職には必須の資格のため、昇進を目指す場合は取得しておくのがおすすめです。

好条件の企業に転職する

今の会社よりも条件の良い会社へ転職することで、給料がアップする可能性もあります。トレーラー運転手の給料は地域によって異なり、企業規模が大きくなるほど給与水準が高くなる傾向があります。

そのため、地方で働いている場合は都市部の会社へ転職したり、中小企業から大手企業に転職したりすることで年収アップが期待できるでしょう。

さらに、労働環境が整っている会社であれば、拘束時間が短くなったり各種手当をもらえたりする場合もあります。身体への負担が軽くなればパフォーマンスが上がり、社内での高評価にもつながるため、給料だけではなく自分に合った働き方ができる会社を見つけるのもおすすめです。

トレーラー運転手に向いている人の特徴とは


トレーラー運転手は大型車両で長距離を移動するケースもあるため、誰にでも向いている仕事ではありません。

ここからは、トレーラー運転手に向いている人の特徴を紹介します。トレーラー運転手への転職に興味がある方はぜひ参考にしてみてください。

長時間の運転に苦痛を感じない人

トレーラー運転手の配送先は遠方であることが多く、長時間の運転が必要となります。そのため、長時間の運転が苦痛ではなく、集中力を持続させながら運転できることが重要です。

集中力が切れると注意力が散漫となり、事故につながるおそれがあります。

体力がある人

トレーラー運転手の業務は運転だけではなく、荷物の積み下ろしや車両のメンテナンスも含まれるため体力が必要です。こうした作業は長時間運転の後に行うことも多く、運転で疲れていても作業を行わなければなりません。

もちろん、荷物を積んでから配送に出ることもあるため、積み荷後に運転できる体力が求められます。数ある職業の中でも体力を消耗しやすい職業のため、効果的に疲労を回復させることが重要です。自己管理をしっかりと行い、普段から健康的な生活を送って体力の維持と向上ができる人におすすめです。

1人で仕事を進めることに抵抗を感じない人

トレーラーの運転中は基本的に1人になるため、1人で仕事をすることに抵抗がない人に向いています。

1人で長距離の移動をしていても孤独を感じることなく、休憩や車中泊にも耐えられる人であれば、楽しく仕事ができるでしょう。

また、トラブルが発生した際に迅速に対応できる能力も重要です。その場で相談できる相手がいないため、判断に困る場面でも自分1人で対応しなければなりません。連絡をとることが難しい運転中にも、臨機応変に対応する必要があります。

慎重な運転ができる人

トレーラーのような大型車両の運転では、ほかの車両を運転するときよりも高い安全意識が求められます。車両が大きくなると死角が増えて安全確認が難しくなるほか、事故が起こった場合に与える被害も非常に大きいです。そのため、交通ルールを遵守し、無理な運転をしない慎重な性格の人が向いています。

常に周囲の状況をしっかりと確認し、安全を確保したうえで運転することは、自分だけではなく近くの人の命を守ることにもつながります。予期せぬトラブルや交通渋滞が発生すると焦りが生まれて事故を起こしやすくなるため、いつでも平常心を保って冷静な判断ができる余裕があると良いでしょう。

トレーラー運転手として採用されるためのポイント


トレーラー運転手として採用されるためにはどのような点に注意すると良いのでしょうか。ここでは、経験の有無や性別によってアピールすると良いポイントについて解説します。

未経験者の場合

トレーラー運転手として働くには高度な運転技術が必要ですが、未経験でも採用される可能性は十分にあります。近年では、運送業界全体で人手不足のため、ドライバーの需要は非常に高く、未経験でも歓迎してくれる企業が多いです。

ドライバーとしての経験がほとんどない場合は、小型トラックから経験を積むこともありますが、仕事への積極性と向上心をアピールすれば企業に良い印象を与えられます。

経験者の場合

トレーラー運転手としての経験があれば未経験者よりも採用されやすいため、キャリアアップを目的とした転職がおすすめです。

転職活動では、これまで培った技術や経験を整理しておくと良いでしょう。安全に運転するために心がけていることや、自己管理のために意識していることなどを伝えて、即戦力として働けるスキルをアピールすると採用されやすくなります。

さらに、チームをまとめたり業務を取り仕切ったりする経験があれば、管理職として採用されるケースもあるため、より好条件で働くことも可能です。

女性の場合

大型車両であるトレーラーの運転には力がいるように思われますが、運転の仕組みはほかの車両と変わらないため、女性でも問題なく運転できます。荷物の積み下ろしには力が必要ですが、積み下ろしがない職場を選ぶか、フォークリフトを運転できるようになれば問題ありません。

ただし、体力は必要になるため、疲れやすい方には不向きの可能性があります。また、トレーラー運転手として働くうえで最も重要なポイントは、長時間働けることです。

遠方へ配送に行く場合は、泊まりがけになることもあるため、家事や育児で一日の労働時間に制限があると採用されにくくなります。プライベートとうまく両立させながら働きたい方は、シフトの融通が利きやすい企業を選ぶと良いでしょう。

トレーラー運転手は運送業界でも高水準の収入が得られる


トレーラー運転手の年収は運送業界の中でも高く、働き方によっては同年代の平均年収を上回ることもあります。運送業界で働いており、さらに収入を上げたいと考えている方は、大型免許やけん引免許を取得してトレーラー運転手への転職に挑戦してみてください。

また、運送業界の人手不足は非常に深刻なため、未経験の方でもトレーラー運転手になれるチャンスはあります。

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