ユンボは免許の他にも必須の資格がある!資格の種類や取得方法を解説

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ユンボを運転するには「車両系建設機械運転技能講習」、もしくは「小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育」が求められます。また、公道を走るために運転免許もなくてはなりません。ユンボの運転に必要な資格の種類や取得方法などを解説します。

ユンボとは?土木掘削に用いる油圧ショベルのこと

ユンボとは、土木掘削や建物の解体、廃棄物の運搬などに用いる油圧ショベルのことです。キャタピラで走行し、上部の旋回体から伸びるアームやブーム、先端のバケットを操作して土砂を削ります。 ユンボは操作がシンプルで使い勝手も良いため、利便性が高いのが特徴です。ここではユンボの名称や導入に適した業種、操作方法を解説します。

バックホウとの違い

バックホウはバック(後部)とホウ(くわ)から成る言葉で、ユンボと同様、油圧ショベルを意味しています。つまりユンボとバックホウは、ただ呼び名が異なるだけで指している対象は同一です。 ただし、ユンボはレンタルのニッケンの登録商標になっています。名称が短く呼びやすいため、愛称のように広く使われています。 油圧ショベルは他にも、ショベルカーやパワーショベルなどと呼ばれることも。呼び名の種類が多く混乱しやすいですが、基本的には全て同じ機械を示しています。

ユンボがあると便利な業種

ユンボは解体業、土木建築業、建材業の他、造園業、砂利採取業など、掘削が伴う業種において、あると便利な機械です。水道管工事や電気・電話工事業など、設備を地下に埋め込む作業が発生する業種でも役立ちます。 また、廃棄物の運搬や破砕が必要な産業廃棄物処理業においても、持っていると心強いでしょう。 ユンボは解体や掘削のみならず、土地を均一にならす際にも用いられます。車体の前方下部に土砂を押し出す排土板を設けることで、整地作業が可能です。

ユンボの操作方法

ドライバーの足元から伸びるレバー、もしくはペダルを操作して、機械を前後に動かします。レバーを前方に倒すとキャタピラが前に回転し、後ろに引くと後方へ動きます。 手元のジョイスティックレバーを操作することで、アームやバケットなどの機器類を操ることが可能です。以上のようにユンボの基本操作はシンプルです。 基本的には動かしたい方向に合わせてレバーを移動させるだけで、作業を遂行できるようになります。練習を繰り返し、習熟度を高めていきましょう。

ユンボは運転免許と操縦資格の双方が必要

ユンボの運転には通常の自動車と同様、車両の総重量に対応した運転免許が必要です。加えて「車両建設機械運転技能講習」、もしくは「小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育」のどちらかの資格を取得しなければなりません。必要な資格はユンボの総重量に応じて異なります。 ここでは、資格の取得方法を中心に解説します。

資格1.車両系建設機械運転技能講習

3トン以上のユンボを操縦する際に必要な資格。学科試験および実技試験に合格することで、資格を取得できます。運転に必要な一般的な知識や操作方法などに関する学科講習を受けた後に試験に臨みます。 次に受ける実技講習では、主にユンボの操作方法や運転に関することが問われます。学科講習に要する時間は約13時間、実技講習に要する時間はおよそ25時間程度です。受講費用に加えて、講習に必要なテキスト代を負担する必要があります。

資格2.小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育

3トン未満のユンボを操縦する場合は、特別教育を受けることになります。学科講習の内容は「車両系建設機械運転技能講習」と同じですが、こちらは小型車両にしぼって学習します。講習時間も6時間程度と短くなっています。 「車両系建設機械運転技能講習」との最大の違いは講習後の試験が存在せず、講習を受けるだけで資格を得られることです。ユンボの場合、特定の免許を取得していることで学科や実技講習が免除される可能性があります。 ユンボの資格の取得方法についての詳細は、次のページで解説しています。

車両の重量に応じた運転免許も必要

公道でユンボを運転する場合は自動車運転免許も必要です。操縦するユンボの総重量に応じて、取得すべき免許の種類は異なります。免許の種類と対応する車両の重量については次の通りです。

  • 普通免許:3.5トン未満
  • 準中型免許:3.5トン以上~7.5トン未満
  • 中型免許:7.5トン以上~11トン未満
  • 大型免許:11トン以上

自動車免許を取得せずに公道を運転した場合、道路交通法違反に問われ、3年以下の懲役や50万円以下の罰金が課されます。 無免許運転は車両提供者まで同様の罪に問われる恐れがあるため、免許を持っていない人はユンボを運転してはいけません。

クレーン免許は必ずしも必要ではない

ユンボの操作に必須なのは自動車免許と「車両系建設機械運転技能講習」もしくは「小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育の資格」のみです。 したがって、クレーン免許を取らなくても問題ありません。ただし、クレーン免許の取得によって、できる作業の範囲が広がるのは確かです。例えばユンボで吊り作業を行いたいなら、移動式クレーン運転士や玉掛けの資格取得が求められます。 ユンボは吊り作業を目的とした機械ではないため、専用の資格を取得する必要があるのです。 ユンボ免許の取り方は?費用や試験の難易度なども解説!  

ユンボの資格取得方法

「車両建設機械運転技能講習」「小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育」は18歳以上であれば誰でも取得できます。 一定の受講費用は求められますが、公的な助成制度を利用すれば負担を抑えられます。「車両建設機械運転技能講習」の試験についても、決して難易度が高いものではありません。ここでは、ユンボの受験資格や教習所、試験の合格率を紹介します。

受験資格は18歳以上ならOK

ユンボの操作に必要な資格は満18歳以上であれば取得でき、実務経験は求められません。年齢条件だけ満たせば良いため、間口は広いと言えるでしょう。 ただし試験の取得費用が生じることには注意が必要です。ユンボの免許に必要な費用に関して、公的な支援を受けられる場合があります。免許の取得にはいくらかかるのか気になる人や、助成制度の詳細について知りたい人は、次のページをご覧ください。 「ユンボの免許や資格取得に必要な費用を解説!金額を抑える条件とは」   また急ぎでユンボの免許を取得したい人や受講に要する期間が知りたい人は、次のページをご覧ください。 「【最短2日】ユンボの免許や資格の取得に必要な期間を解説」  

資格を取れる教習所は限られている

ユンボの資格取得に必要な講習や試験を実施しているのは、専門の教習所です。ユンボメーカーが運営している教習所に限定され、それ以外の機関では受講が認められていないので注意しましょう。 場所の指定はないため、現住所にとらわれずどこでも申し込みが可能です。基本的には電話やネットから予約できます。講習を受ける前に、受講料や修了証に添付する写真の準備を忘れないようにしましょう。

試験の難易度や合格率

3トン以上のユンボを操縦するために合格が必要な筆記試験。「合格できなかったらどうしよう……」と不安を覚えるかもしれませんが、心配しなくてもOKです。 試験は講習で習う範囲からの出題がほとんどで、合格率も100%に近いためです。出題のポイントは講師が教えてくれるので、メモを取って学習したことを覚えておけば恐れる必要はありません。 技能試験は採掘作業が中心です。運転前の安全確認がきちんとできているかがポイントになるので、注意しましょう。

ユンボを運転したければ操縦資格を取得しよう

3トン以上のユンボを操縦する場合は「車両建設機械運転技能講習」、3トン未満では「小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育」の資格が必要です。 これらの資格は18歳以上の人なら誰でも取得可能です。注意すべきは、学科講習や実技試験を実施している場所がユンボのメーカーが運営している教習所に限られることです。 試験といっても難易度が高いわけではないので、気負わずに臨むとよいでしょう。

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