フォークリフトの免許(資格)徹底ガイド!日数費用、受験条件まで

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フォークリフト免許(資格)は「特別教育」と「運転技能講習」の2種類があります。運転技能講習は試験をくぐり抜ける必要がありますが、合格率は95%を超えるため、あまり心配することはないでしょう。 今回は、フォークリフト免許の取得について、かかる日数や費用などもあわせて解説します。

フォークリフトに必要な資格や免許は積載重量によって異なる

フォークリフトの運転に必要な資格や免許は、積載重量(最大荷重)によって異なります。最大荷重とは、そのフォークリフトが運搬できる限界重量のことです。 最大荷重が1トン未満なら「フォークリフトの運転の業務に係る特別教育」を受けることで取得でき、1トン以上なら「フォークリフト運転技術講習」を受けることで取得できます。ここでは、それぞれの免許の概要や講習の内容などを解説します。

1トン未満:フォークリフトの運転の業務に係る特別教育

最大荷重1トン未満のフォークリフトに乗るなら、労働安全衛生法規定の特別教育を受けなくてはなりません。 講習は学科が6時間、実技が6時間の計12時間です。修了試験は存在しないため、受講するだけで修了証を得て運転できるようになるのです。 フォークリフトの運転の業務に係る特別教育は、事業主が行っている場合のほか、都道府県に登録した教習機関が行っている場合があります。特別教育は次に紹介する技能講習の下位資格の位置づけです。

1トン以上:フォークリフト運転技能講習修了証

一般的にフォークリフトの免許という場合、1トン以上の車両に必要な運転技能講習修了証を指しています。 特別教育との大きな違いは、講習後に試験を受け合格する必要があることです。また基本的に学科講習は11時間、実技講習が24時間の計35時間のカリキュラムが設けられています。 フォークリフト運転技能講習は、都道府県労働局の登録を受けた教習機関で受講が可能です。登録教習機関は、住まいを管轄する労働局に問い合わせて確認してみましょう。

公道を走行する場合は運転免許も必要

見かける機会は多くありませんが、運転免許を保有していればフォークリフトで公道を走行できます。 フォークリフトが公道を走行するためには特殊免許が必要です。最高速度が15km/h以下なら小型特殊免許が、それ以上のグレードでは大型特殊免許の保有が求められます。 小型特殊車両は普通自動車免許を持っていれば取得できるため、普通自動車免許を保有している人は改めて取得を目指さなくても問題ありません。 フォークリフト免許についてより詳しく知りたい人は次の記事をご覧ください。 「フォークリフト免許の種類は2つ!受験資格や取得日数、取得費用も解説」   「フォークリフト免許は必要?不要?資格の取得方法や罰則を解説!」

フォークリフトの資格で知っておくべき知識

フォークリフトに限らず、資格の取得を目指す場合、試験の概要や特徴を把握する必要があります。 フォークリフトの2種類の資格はどちらも18歳以上であれば取得でき、試験が伴う場合もほとんどの受講者が合格しています。資格としての取得難易度は、そんなに高くはないでしょう。 ここでは受験資格や合格率の詳細や、取得に要する費用、日数などを紹介します。

受験資格は18歳以上ならOK

運転の業務に係る特別教育並びに運転技能講習は、18歳以上の人なら誰でも受験できます。運転免許の保有や実務経験などは問われず、純粋に年齢要件を満たすだけでOKです。 実は、資格自体は18歳未満の人でも取得できますが、業務でフォークリフトを使用するのは18歳以上からと法律で決められています。 教習所によっては18歳以上でなければ入校を受け付けていないところもあるようです。18歳以上の生徒でなければ修了証を交付しない教習所もあるため、年齢要件はきちんと満たしましょう。

受験者のほとんどが合格している

フォークリフト試験の合格率は、95%を超えるという驚異的な数字です。国家資格でありながら、合格するのはそれほど難しくないと考えられます。 試験は筆記と実技に分かれますが、講習をサボらず話をきちんと聞いているだけでも十分に合格を目指せる試験です。 実技試験の合格ラインは100点満点中の70点、採点は減点方式で、道路はみ出しや時間超過、誤操作などで点数が減っていきます。 学科試験の合格ラインは各科目の得点が40%以上、トータルで60%以上の得点率を得る必要があります。 フォークリフト試験の難易度について詳しく知りたい人は次の記事をご覧ください。 「フォークリフト免許の難易度は?合格率や資格取得までの流れを解説」

取得に要する費用は約5万円以内

フォークリフトの免許取得には、最大でも5万円程度の費用しか発生しません。フォークリフト運転技能講習の費用は必要な講習時間によって変化しますが、最長の35時間でも4万5,000円程度が相場です。 運転に係る特別教育の場合、さらに金額が低く、取得に要する費用の相場は20,000円程度となっています。普通自動車の運転免許は10万円以上の金額が必要となるため、これと比べてもフォークリフトは安価に取得可能な免許と言えるでしょう。

教育訓練給付金が活用できる可能性あり

フォークリフト免許の取得には、給付金の支給を受けられる場合があります。国が指定する特定の教育訓練を受けた時に対象となる、教育訓練給付金制度の活用が可能です。 ただし、教育訓練給付金は雇用保険の被保険者期間が3年以上ある人が対象となっています。雇用保険の被保険者期間とは、すなわち会社の在籍期間のことです。つまり、現在会社員として働いているか、もしくは働いていた人でなければいけません。 「【5万円以内】フォークリフトの免許取得に要する費用を徹底解説」 教育訓練給付金制度の支給要件や給付金の金額などは次の記事で詳しく解説しています。

誰でも数日程度あれば取得可能

18歳以上の年齢要件を満たしているなら、きちんと講義を受けさえすれば、誰でも数日程度で免許を取得できます。 最も長い講習35時間のコースでも平均して5日程度で取得可能です。また特別教育のコマ数(12時間)なら、2日間あれば修了証を得られるでしょう。 フォークリフト運転技能講習の場合、保有免許の種類によって講義が一部免除となります。例えば普通、中型、大型、大型特殊免許保有者は、4時間の学科講習の免除を受けることが可能です。

フォークリフトの資格や免許に関するQ&A

「資格を持たずにフォークリフトを操作したら罰則を受けるの?」「免許を取得したらどのようなフォークリフトを運転できるようになるの?」など資格取得を目指すに当たり、さまざまな疑問が生じるでしょう。 ここでは無資格運転の罰則や運転できる車両の種類など、フォークリフトの資格の取得の際に抱きがちな疑問に対して、端的に回答します。

無資格運転の罰則は?

無資格でフォークリフトを運転したことが見つかると、50万円以下の罰金もしくは6ヵ月以下の懲役が科されます。 公道を走行しなくても、フォークリフトを操作するなら確実に資格を取得しなければなりません。 ドライバーだけでなく、所属会社やその責任者も管理不行き届きを原因に、同様の処罰を受けることになります。もし、無免許の従業員にフォークリフトを運転させ、労災事故が起きた場合は会社側の安全配慮義務違反が問われる可能性も高いでしょう。

運転できるフォークリフトの種類は?

フォークリフトの免許を取得することで、さまざまな車両を運転することが可能です。例えば、カウンターバランスフォークリフトやサイドフォークリフト、リーチフォークリフトなどの操作が可能となります。 ほかにはオーダーピッキングフォークリフト、ウォーキーフォークリフトも免許で運転が可能です。各車両は、爪の位置や運転時の姿勢(立ったままか座っているか)などの違いがあります。 一方、ローリフトトラック(ハンドリフト)はフォークリフト免許の取得が必要ではありません。

一度取得した資格は更新が必要?

フォークリフトの資格は一般的な運転免許と異なり、更新手続きを行う必要はありません。有効期限が設定されていないため、期間満了に伴う更新手続きを行う必要がないためです。したがって、修了証添付の写真は変えられません。 ただし、結婚や離婚などの理由で氏名に変更があった場合、書き換え手続きが必要です。手続きの際は、戸籍や運転免許証など氏名を変更する書類の提示が求められます。手続きの詳細は、免許を取得した運転免許センターに問い合わせましょう。

フォークリフトの資格や免許は取得しやすい

フォークリフトの資格や免許は18歳以上なら誰でも取れるため、取得しやすい資格だと言えます。 業務でフォークリフトを使用するなら、ドライバーは確実に資格を取得しなくてはなりません。もし、無資格運転の事実が明らかになったら、事業主や責任者ともども罰金や懲役の処罰を受けます。 費用や日数も比較的少ない資格であるため、法律を遵守し所定の手続きを踏みましょう。

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