トラックメーカーのシェアランキングを一覧で紹介!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

国内には主に7つのトラックメーカーがあり、それぞれに異なる特徴があります。各社の違いを把握しておくと、業務内容にあった車両を選びやすくなるでしょう。 この記事では、トラックメーカーの特徴やシェアランキングを紹介するので、困ったときの参考にしてみてください。

トラックメーカーは大きく2種類に分かれる

トラックメーカーには、トラックの車体部分(運転室・エンジン)を製造する会社と、ボディ部分(平ボディ・冷凍冷蔵車・ダンプ・バン・クレーンなど)を製造する会社の大きく2種類に分けられます。 一般的にトラックメーカーといわれるのは、車体部分を製造する会社のことです。ボディ部分は、架装製造専門の別の会社が製造しています。

トラックメーカー7社の特徴と人気車種一覧

車体部分を製造する国内トラックメーカーは主に7社あります。 ● いすゞ自動車 ● トヨタ自動車 ● 日野自動車 ● 三菱ふそう ● 日産自動車 ● UDトラックス ● マツダ 運送業として働く場合は、各トラックメーカーの特徴や機能などを把握しておく必要があります。ここでは、メーカーごとの特徴や人気車種の機能などをまとめて紹介するので、参考にしてみてください。

いすゞ自動車

いすゞ自動車は、大きな車体を動かすエンジンの開発に長けた会社です。パワーのあるディーゼルエンジンは、積載量の制限に近い重い車両でも坂道をスムーズに上れます。パワフルでありながらもエンジン音は静かなので、運転していてエンジンの騒音や振動にストレスを感じることはありません。環境に配慮しながら安定した性能を発揮できるいすゞトラックは、大企業にも多く採用されています。 いすゞが展開するトラックシリーズは以下のとおりです。 ● ギガ(大型) ● フォワード(中型) ● エルフ(小型) ディーゼルエンジンの性能を最も実感できるのが、大型トラックシリーズの「ギガ」です。 荷物を積載した重量のある車体でも、力強い駆動力で安定した走行が得られます。 いすゞ自動車のトラックの特徴は、以下の記事で詳しく解説していますので確認してみてください。 いすゞトラックがもつ5つの特徴!各メーカーと比較しよう!

トヨタ自動車

乗用自動車でも国内シェア率No1を誇るトヨタ自動車は、トラックのパワフルな馬力と安定した品質に定評があります。一時停車から再始動までの優れた操作性もメリットの一つです。トヨタの高い技術力がトラックにも活かされており、安定した性能と品質の高さから、中古市場でも高値で売買されています。 トヨタ自動車が展開するトラックシリーズは以下のとおりです。 ● ダイナ(小型・中型) ● トヨエース(小型) ● タウンエース(小型) トヨタの小型トラックを中心にモデル展開しており、中でも「ダイナ」はトヨタが60年以上にわたって製造・販売しているロングセラーモデルです。ディーゼルハイブリッドシステムを採用しているため、環境性能と燃費性能の両面で優れています。 なお、トヨタ自動車のトラックの特徴は、以下の記事で詳しく解説しています。 トヨタトラックの特徴は?4つの主な車種と他社メーカーとの比較

日野自動車

日野自動車は、トヨタ自動車の連結子会社として商業用の大型トラックを製造・販売している会社です。優れた性能と品質、技術力の高さは、国内外で高い評価を得ています。故障が少なく安定して運行できるのも、日野自動車の大きな魅力です。 トヨタ自動車が展開するトラックシリーズは以下のとおりです。 ● プロフィア(大型) ● レンジャー(中型) ● デュトロ(小型) 日野自動車を代表する大型トラック「プロフィア」は、日野独自のエンジンを搭載しており、燃費に優れているのが特徴です。高機能シートを採用するなど、長距離ドライバーの疲労を軽減する仕組みも備わっています。 また、中型トラックの「レンジャー」には、軽量かつパワフルな馬力のクリーンディーゼルエンジンが搭載されており、一般ユーザーから消防車などの特殊車両まで、幅広く利用されています。 日野自動車のトラックの特徴を詳しく知りたい人は、以下の記事を参考にしてみてください。 日野のトラックの2つの特徴を紹介!代表車種や搭載機能もあわせて解説

三菱ふそう

三菱ふそうは、三菱自動車工業のトラック・バス部門から分社化したメーカーです。三菱ふそうのトラックは、バランスと安定性に優れたエンジンを搭載しているのが特徴です。パワフルでありながら燃費が良く、振動や騒音が少ないため、長距離走行に適しています。座りやすく快適なシートと、広い居室空間の評判も高く、三菱ふそうの車両を好んで使用する長距離ドライバーも多いです。 三菱ふそうが展開するトラックシリーズは以下のとおりです。 ● スーパーグレート(大型) ● ファイター(中型) ● キャンター(小型) 三菱ふそうの大型トラック「スーパーグレート」は、パワフルな走行性能と快適な操作性が人気です。エンジンは高レベルのパワーと低燃費を両立しており、排気量も少ないことから、大型トラックの定番モデルとなっています。 三菱ふそうのトラックの特徴は、以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてみてください。 三菱ふそうの2つの特徴を紹介!搭載される5つの機能もあわせて解説

日産自動車

日産自動車は、現在のところ自社でトラックを製造していません。日産自動車が販売しているトラックは、他社に製造を委任したOEM車が基本です。 日産自動車が展開するトラックシリーズは以下のとおりです。 ● アトラス ディーゼル(中型) ● アトラス ガソリン(中型) ● NT450アトラス(中型) ● T100クリッパー(軽トラック) 日産を代表する小型~中型トラックの「アトラス」は、サイズ・排気量のラインナップが豊富で、幅広いユーザーから人気を集めています。

UDトラックス

UDトラックスは、独自のパワフルエンジンとクラッチ、大型車に定評があるメーカーです。他のメーカーと比べて車両重量が重いですが、エンジン馬力とクラッチが強いため、坂道発進もスムーズです。また、高級感のある内装も高い人気を集めています。 UDトラックスが展開するトラックシリーズは以下のとおりです。 ● クオン(大型) ● コンドル(中型) ● カゼット(小型) UDトラックスを代表する大型トラック「クオン」は、安全システムやギヤチェンジ制御システムを搭載しており、燃費を抑えながらスムーズで快適な走行を実現できます。 なお、UDトラックスのトラックの特徴は、以下の記事で詳しく解説しています。 UDトラックスのトラックの特徴は?4つの車両が備える機能や内装を解説

マツダ

マツダは、快適な乗り心地や高い操作性を持つトラックを販売しているメーカーです。欧州マーケットを対象にトラックを製造しているため、欧州では高い人気を誇りますが、日本国内でのシェアはそれほど高くありません。 マツダのトラックを代表する「タイタン」シリーズは、小型~中型のラインナップが展開されており、環境に配慮したパフォーマンスの高さが魅力です。 マツダのトラックの特徴は、以下の記事でも解説しているので確認してみてください。 マツダトラックの特徴は?タイタンの魅力や他メーカーとの違いを紹介

トラックメーカーの最新シェアランキング

日本におけるトラックのシェア率は、いすゞ自動車・日野自動車・三菱ふそう・UDトラックスの大手4社でほぼ占められています。利用者から人気の高いメーカーは、他社にはない魅力があります。 ここでは、トラックメーカーの国内最新シェアランキングを紹介していきます。メーカー選びに困ったときの参考にしてみてください。

1位 .いすゞ自動車

いすゞ自動車は、乗用車の生産を行っていたこともありましたが、国内の乗用車事業から撤退してトラックの製造に集中したことで、国内トラックメーカーでシェア率No.1を誇るまでに成長しました。非常に高いディーゼルエンジンの技術を持っていることから、日本だけでなく中国や東南アジア、アフリカや中東などでも高いシェア率を誇っています。 トヨタや日産と並ぶ国内最古の自動車メーカーでもあり、日本の自動車業界を牽引した歴史があります。 人気を集める理由の一つは、ラインナップの幅広さにあります。国内でトップシェアを占める2トンクラスのエルフをはじめ、中型ノフォーワードや大型ギガなど、さまざまな車種が多くの中小企業で使用されています。小型・大型トラックともに国内シェア率はNo.1です。 トラック業界ではマニュアル車が主流ですが、いすゞ自動車にはオートマチックのトラックもあるため、MT免許を持っていない人でも運転可能です。

2位 .日野自動車

いすゞ自動車と激しいトップ争いを続けているのが、日野自動車です。過去には30年以上にわたってトップシェアを維持し続けたこともありますが、海外向けの販売に出遅れたことが響き、近年はいすゞに販売台数でトップの座を奪われています。 しかし、2013年から再びトップシェアに返り咲き、2019年までトップシェアを維持し続けています。現在はインドネシアやタイなど、東南アジアを中心に海外市場を拡大。国内シェア2位を誇ります。 日野自動車が人気を集める理由は、全国にディーラーが多くあることと、アフターサービスが充実している点です。価格は高いですが、故障が少ないため、メンテナンス費用を抑えられます。小型から大型まで幅広いラインナップがあるのも魅力です。

3位 .三菱ふそう

三菱ふそうは、2003年に三菱自動車工業から独立して、トラック・バス部門に特化した会社です。トラックなどの商業用自動車やエンジンの製造をしており、現在はドイツのダイムラーグループの傘下に入っています。 ダイムラーの傘下になったことで海外の販売比率が高くなり、現在は世界でも有数のトラックメーカーとなっています。 特にアジアに強みを持ち、世界でのトラックシェア率はトップです。 三菱ふそうのトラックは、他の大手3社と比較して車両価格が安く、初期費用を安く抑えられるというメリットがあります。低燃費な走行を実現できる点や、座り心地の良いシートも人気です。

4位 .UDトラックス

UDトラックスは、もともと日産ディーゼル工業株式会社という名称でしたが、2010年にボルボの完全子会社になったことで社名もUDトラックスに変更しました。 2019年にボルボといすゞ自動車の資本提携したことにより、いすゞの傘下になることが決定しています。 UDトラックスは大型車に力を入れているメーカーで、世界で初めて「尿素SCRシステム」をトラックに実用化ことでも有名です。大型トレーラーは、国内でトップクラスのシェアを誇ります。

海外のトラックメーカーが日本で不人気な理由

国内で走行しているトラックの多くは、日本のトラックメーカーのものです。海外のトラックメーカーを見かけることはほとんどありません。海外には有名メーカーのトラックが数多く存在するにも関わらず、日本で走行している数が少ないことに疑問を抱いている人も多いでしょう。 ここでは、海外製のトラックが日本でほとんど走行していない理由について解説していきます。

対応している整備工場が少ない

国内メーカーのトラックに比べて、海外メーカー製のトラックは、対応できるディーラーや整備工場の数が多くありません。日本国内での整備環境やトラブルサポートなどは、国内メーカーのほうが優れています。 重たい荷物を運ぶトラックは、長く使うほど故障のリスクも増大します。万が一のトラブルが発生したときに、整備工場が多くて保障も充実している国内メーカーのトラックなら安心です。 整備環境が充実していない海外メーカー製のトラックを導入するよりも、必要な性能が整えられていて、整備環境も充実している国内メーカーのトラックを使用するほうがメリットは高いといえます。

使用環境が合わない

国内メーカーと海外メーカーのトラックでは、車体の性能が異なります。海外メーカーのトラックは、圧倒的なパワーを持っているのが大きな特徴です。 パワーのある車両を国内に導入する場合、鉱山などの厳しい環境での使用に限られてしまいます。運送・土木・建築などの業界では、海外メーカーのトラックはオーバースペックだといえるのです。 事業者の求めるスペックが合わないこと、整備工場が少ないことなどが影響して、人気はそれほど高くありません。

トラックメーカーの選び方

トラックメーカーは各社それぞれ特徴が異なるため、どこがよいと一概にいうことはできません。事業に使用するトラックを選ぶときは、自社が求める条件を満たすメーカーを選ぶことが大切です。各メーカーの特徴をきちんと理解して、適切な車両選びを行いましょう。 ここでは、トラックメーカーを選ぶときのポイントを紹介します。

事業内容や初期費用に適したメーカーを選ぶ

トラックに使用できる初期費用や携わる事業内容などによって、導入すべき車両は異なります。メーカーごとの特徴やラインナップを把握して、事業に役立つトラックを選びましょう。 初期費用を安く抑えたいなら三菱ふそう、トラックに馬力を求めるならUDトラックスがおすすめです。走行感やメンテナンス費用、環境性能などさまざまな面を比較して、自社に最も適したメーカーを選びましょう。

迷ったら人気のメーカーを選ぶ

どのメーカーがよいかわからないときは、人気メーカーのトラックを選ぶのも一つの方法です。シェアランキングの上位にあるメーカーは、安定した品質とサービスが支持されて、多くの会社に導入されています。 大手運送会社も導入されているいすゞ自動車と日野自動車のどちらのトラックを採用すれば、特に不満に感じることはないでしょう。

自社に適したトラックメーカーを選ぼう

日本国内のトラックメーカーで最もシェア率が高いのは、いすゞ自動車と日野自動車のトラックです。他にもさまざまなメーカーのトラックがありますが、この2社はラインナップが豊富で、サービスの品質にも定評があります。メーカー選びに困ったときは、この2社から選んでみましょう。 どのトラックメーカーも異なる特徴を持つため、事業内容や初期費用などに合わせて選ぶことが大切です。今回の記事を参考にして、自社に適したトラックメーカーや車種を見つけてください。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

運送会社100社以上の経営者、配車担当者、運行・整備管理者の要望を叶えた
唯一無二のクラウド運送業務支援システム

トラッカーズマネージャーはこちら